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夏の朝のだるさは「深部体温」が関係 冷房+寝具の対応をBAKUNEが説明
2026年5月27日 08:00
リカバリーウェア「BAKUNE」などを展開するTENTIALは、夏の睡眠課題に関する調査結果を公開した。2026年5月に全国の20代~60代の男女400人を対象に実施したもので、夏に睡眠の悩みを感じる人は68.7%に上った。冷房や寝具を使った対策をしていても、起床時のだるさや疲れが残る実態も示されている。
調査では、夏の睡眠に対して何らかの対策をしている人が87%となった。一方で、朝起きたときにだるさや疲れを感じる人も約60%に上り、対策の実施と実感の間に差があることが示された。
早稲田大学睡眠研究所所長の西多昌規氏は、夏の睡眠課題について、だるさの原因が単に睡眠時間が短くなるだけでなく、体温調節の難しさが関係すると説明した。睡眠中は深部体温の変化が眠りと目覚めに関わるとしており、空調で体が冷えすぎると、起床前に深部体温が上がりにくくなる場合があるという。
特に女性や高齢者など、筋肉量が少なく基礎代謝が低い人は冷えの影響を受けやすいとした。同じ室温でも、暑く感じる人と冷えを感じる人がいるため、一律の温度設定だけで対応することは難しい。夏の睡眠では、暑さを避けるだけでなく、冷えすぎを防ぐ調整も必要になる。西多氏は「睡眠は深部体温の変化が大きなバロメーターになる。起床前に体温が上がることで目が覚めるが、空調で体が冷えすぎると、起きてもだるさが残りやすい」とコメント。
冷房の難しさ 夜間の熱中症リスクも
冷房を使って寝る人のうち、就寝中に体が冷える人は46.3%、暑さや蒸れで目が覚める人は53.7%だった。冷房を使っても冷えと暑さの両方が課題として残っており、夜間の室内環境を一定に保つ難しさが表れた。
シャープ Smart Life事業統轄部戦略推進部の佐藤浩司氏は、夜間の室内環境について、25~26度、湿度50~60%が一般的な目安と説明した。一方で、熱帯夜の増加により、実際の住環境でこの状態を保つことは難しくなっているとした。東京の熱帯夜は夕方から朝にかけて最低気温が25度となる日を指し、その日数は1963年の14.8日から2025年には55日まで増加したという。
さらに、エアコンを使わない室内では、外気温より最大約2度高くなる場合があり、夜間でも熱中症リスクがある。20時~6時の間に自宅で熱中症搬送される人が全体の1割を占める点も示され、就寝中の暑さ対策の重要性が説明された。
シャープでは、こうした課題に対しAIを活用している。同社の一部エアコンに搭載された「おやすみAI」は、利用者が就寝時刻、起床時刻、設定温度を入力すると、就寝に向けて室温を下げ、起床に向けて徐々に温度を上げる。起床時には29度まで上げることで、深部体温の低下と起床時の回復を両立させる狙いがある。
起床後には、ユーザーに簡単なフィードバックを求める。就寝中に暑かったか、寒かったかといった回答をもとに、次回以降の温度制御へ反映し、2~3日で個人に合った制御へ調整する仕組み。佐藤氏は、エアコンは部屋全体の環境を整えられる一方、同じ室温でも暑さや寒さの感じ方には個人差があると説明した。空調だけで快適性をすべて吸収するのではなく、寝具などを組み合わせて調整する必要があるとした。
寝床内環境の認知は約3割 温度33度・湿度50%
調査では、寝具の中の温度や湿度を示す「寝床内環境」も取り上げられた。厚生労働省の目安として、理想は温度33度前後、湿度50%前後とされるが、調査では約7割がこの概念を知らないと回答した。
TENTIALのコンディショニング研究所 松本知大氏は、寝床内環境について、背中と寝具の間、掛け布団と身体の間にあるごく小さな空間の温湿度を指すと説明した。人の皮膚温は33度前後であり、それより暑すぎても寒すぎても体温調節が必要になる。湿度が高すぎる場合は発汗による放熱が妨げられ、寝苦しさや熱のこもりにつながるとした。
TENTIALは、夏の睡眠対策では冷房だけ、寝具だけでは不十分とし、部屋全体の環境を整える冷房と、身体周辺の環境を整える寝具を組み合わせる重要性を説明した。
松本氏は、同社の「BAKUNE 掛け布団 クール」を例に、接触冷感だけでなく、温度調整素材「サーモクレックス」やシリカゲル配合による湿度吸収などを組み合わせ、布団内環境を整える設計思想を紹介した。
松本氏は「冷房は部屋の環境を整えるもの、寝具は体の周りのミクロな環境を整えるもの。夏の睡眠対策では、この2つを組み合わせることが重要」と説明。
また、西多氏は、睡眠時間や睡眠環境には個人差が大きく、絶対的な正解はないと説明。「睡眠も睡眠環境も個人差がある。温度や湿度の目安は重要だが、最終的には自分に合った着るもの、掛けるもので調整する現実的な対応が必要」とまとめた。












