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JR大阪駅前に「うめきたの森」11月開園 0.9haの緑地空間

うめきたの森(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

三菱地所らは、JR大阪駅前において順次開業している「グラングリーン大阪」内の都市の森「うめきたの森」を11月20日に開園する。広さは約0.9ha。

グラングリーン大阪は、24年9月6日に先行まちびらき、25年3月21日に南館グランドオープンを行ない、延べ約2,800万人が来街している。25年12月9日には、北分譲棟(GRAND GREEN OSAKA the North Residence)が竣工した。

うめきたの森は、グラングリーン大阪内で整備が進められている約45,000m2の都市公園「うめきた公園」の一部で、27年春頃を予定しているうめきた公園全体開園に先駆け、早期開園する。

うめきた公園は「サウスパーク」と「ノースパーク」で構成され、サウスパーク全面とノースパークの一部は24年9月の先行まちびらき時に開園した。うめきたの森は「うめきた公園ノースパーク後行工区」の一部で、約9,000m2。うめきたの森開園時点で未完成エリアは約1,400m2となる。

うめきた公園の整備は、三菱地所を代表企業とするグラングリーン大阪開発事業者JV9社、大阪府・大阪市、UR都市機構の公民連携で取り組んでいる。

うめきたエリアは、淀川をはじめとする河川が長い時間をかけて運んだ土砂の堆積によって形づくられた、大阪平野の低地部に位置する。かつては湿地帯で、その後、田園の風景へと移り変わっていった。グラングリーン大阪が開発される前は、約85年間にわたり「梅田貨物駅」があった。

明治期の低湿地図。赤枠部分がうめきたエリア(提供:日建設計)
2013年当時の梅田貨物駅(提供:UR都市機構)

うめきたの森は、再開発を通じて“大阪本来の潤ったみどりの大地”を“都市の森”として再生することを目的に整備。生態系ネットワークの再形成、都市部で暮らす人々の心身のウェルビーイング形成を通じた人と社会の回復を図る。

うめきた公園サウスパークは「芝生広場やイベントスペースを有する都会的でアクティブな空間」としているが、ノースパークは対をなす「静けさや癒しが感じられる自然豊かな空間」とする。うめきたの森は、ノースパークの西側エリアに位置する。

うめきたの森(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

水都大阪の歴史を踏まえ、うめきたの森の中に幅約10m、落差約3mの滝など、約1,400m2の水景を整備。また、南北街区を繋ぐ全長350mの「ひらめきの道」が全面開通し、うめきた全体の回遊性が向上する。

ひらめきの道(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

植栽計画は、大阪の桜の新名所をつくるほか、モミジやカツラ等の紅葉の美しい樹木や、ハナショウブやツツジ類といった日本で古来から親しまれている花類を配置。年間を通して日本の四季の美しさを感じられる計画とする。また、上町台地や大阪近郊の丘陵地に生育する里山植生(在来種)も取り込むことで、大阪らしさを表現するとともに生態系に配慮する。

“大阪本来の潤ったみどりの大地”のコンセプトに沿い、エノキ・ムクノキなど、潜在自然植生も踏まえた落葉樹や水辺環境に適した樹種を、「水辺の森」の中心として構成する。

今回開園範囲の植栽計画は、高木165本・22種、低木植栽約3,000m2・83種、芝生エリア約2,600m2、水生植物はハナショウブ、カキツバタ、ミソハギ、桜は23本・6種(エドヒガン・ヤマザクラ・オオシマザクラ・カンヒザクラ・シキザクラ・ササベザクラ)。

生物多様性に関する取り組みも行なっており、淀川や大阪城公園における生態調査を通じて56種の誘致目標種(鳥類・昆虫類)を掲げ、光環境への配慮、水辺から後背の樹林へと連続していく多様性の高い環境創出など、生物の生息に配慮した環境を計画している。目標種のうち30種(鳥類10種、昆虫類20種)の生物をすでに観測しており、うめきたの森の完成による生態系ネットワークのさらなる向上を見込む。

ウェルビーイングに関しては、ランドスケープがもたらす効果が期待できるという。高さ約3mのランドフォーム(石壁)に囲まれ、滝・池や水生植物などの自然に包まれた環境のため視線や音が周囲から遮られ、生物や木々がもたらす音により、大阪駅前の都心にいながら心身をリセットできるとしている。

うめきたの森(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

そのほか先行開業エリアで実施している、ピクニックセットやハンモック、双眼鏡のレンタルサービスや、参加型プログラムを、うめきたの森にも拡張する。

うめきたの森は、「実環境で検証するフィールド」としての役割も担う。グラングリーン大阪では企業、スタートアップ、大学、自治体、市民などに開かれたイノベーション支援施設「JAMBASE」を展開し、実証実験も行なっている。うめきたの森をはじめとした公園空間も、実証フィールドとして活用する。

公園内イノベーション支援施設での体験イベントイメージ

飲食店舗の新設も予定。うめきたの森の景色を望めるイタリアカフェレストラン「AOI NAPOLI OMBRA(仮称)」を開業する。運営はバルニバービ。

「AOI NAPOLI OMBRA(仮称)」外観イメージ(提供:グラングリーン大阪開発事業者)