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NTT、窓に貼って6G電波の死角を解消する「透過型メタサーフェス」
2026年3月27日 18:30
NTTは、設置するだけで電波の進む方向をコントロールできる薄型デバイス「透過型メタサーフェス」を開発した。世界最薄となる約3.5µmの液晶層を採用し、通過する電波の向きや集まり方を自由に変えられる。
透過型メタサーフェスデバイスとは、電波や光を通しながら、その進み方をコントロール可能な超薄型の人工構造のこと。NTTは独自のメタサーフェス構造を採用し、マイクロ波からサブテラヘルツ波帯までの幅広い周波数帯に対応可能ながら、液晶ディスプレイと同等の液晶厚み(3.5µm)での製造を可能にした。
これにより、メタサーフェスデバイスの大面積化が容易になり、将来的には薄膜化による応答速度の高速化を活かし、移動する端末を追従するように電波を制御することも可能。また、デバイスを窓ガラス等に設置することで、6Gの無線サービスエリアの拡張や屋内の電波環境の改善が期待される。
次世代の6G通信では、高周波(FR3・サブテラヘルツ)を使用するため電波の直進性が強く、建物内に届きにくいという特性がある。特に屋外から屋内は窓などに経路が限られるため電波が届きにくいエリアが発生しやすい。これを解決するために活用が期待されるのが、電波や光を誘導する構造を持つメタサーフェス(薄い面状)デバイスになる。
従来、メタサーフェスデバイスを製造するには液晶方式が大型化に有利とされていたが、電波用途では液晶層が厚くなり製造が難しく、応答速度なども遅い欠点があった。
NTTが今回開発した透過型メタサーフェスデバイスでは、高周波でも使える新構造とし、液晶層を従来の1/10以下に薄型化。高速で大面積化が可能な構造を実現した。
透過型メタサーフェスデバイスは、電波の進行方向を変えられることから、屋内に届きにくい6Gの電波を誘導し、死角を解消できるようになる。薄型で曲げることも可能なことから、窓だけでなく壁やディスプレイなどに組み込める可能性もある。また、制御配線を含めた構造で、実装可能な状態に近い設計がされている。



