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ソフトバンクからAIイヤフォン 録音から“コーチング”まで

SB C&Sは、AI製品を展開する新ブランド「GLIDiC AI」を立ち上げ、録音や要約だけでなくAIによる“コーチング”も提供するイヤフォンの新製品「GLIDiC AI +u Buds」を発表した。ワイヤレスイヤフォンとレコーダー、充電ケースがセットになっており、価格は29,800円。AI関連のサービスの利用は別途サブスクリプション契約が必要(無料あり)。

3月26日にMakuakeで先行発売する。「応援購入価格」の一例は、本体セットが30%オフの20,860円、AIの有料機能を使える「Pro」の年額プランがセットになったものが40%オフの26,760円。

通常販売時の価格
Makuakeで先行発売

サブスクリプションは「Basic」「Pro」「Unlimited」の3種類。「Basic」は無料で、AI文字起こしが月に300分までで、蓄積データを声で検索する「Talk AI」(後述)を利用できない制限がある。フル機能の「Pro」は月額1,980円(年額14,800円)で、AI文字起こしは月に1,200分まで。「Unlimited」はフル機能・無制限で、月額4,180円(年額32,000円)。

サブスクリプション

「GLIDiC」(グライディック)は、ソフトバンクグループでIT関連製品を手掛けるSB C&Sが2016年に立ち上げた音響ブランドで、ワイヤレスイヤフォンなどを発売している。AI製品の新ブランド「GLIDiC AI」を冠した「GLIDiC AI +u Buds」(グライディック エーアイ プラスユー バッズ)は、ワイヤレスイヤフォンとICレコーダー、充電ケースのセット。専用のスマートフォンアプリ(Android、iOS)で、文字起こしや分析といったAIの機能を利用する。

録音はイヤフォン、レコーダー、アプリのそれぞれで可能。イヤフォンに搭載するマイクで会議や通話を録音するスタイルを基本とし、それではカバーできないシーン向けにレコーダーを用意している。レコーダーは、MagSafe対応でiPhoneに装着できるほか、イヤフォンの充電ケースの裏側に収納して充電や持ち運びが可能。

最大の特徴は、AIが文字起こしや要約をするだけでなく、改善案や次への準備といった“支援”も行なうこと。論理的に分析して改善点をアドバイスする「コーチ」と、寄り添うようなコメントで感情面をポジティブに導くアドバイスをする「バディ」の2種類が同時に提供される。

例えば会議で自分の発言を含めて録音すると、アプリ上では、文字起こしや要約だけでなく、自分の「伝え方の改善」や「次に向けた準備」についてもアドバイスされる。アドバイスはさらに質問することもできる。ユーザーの声紋やプロフィールについては事前に登録しておく。

文字起こし
AI要約
コーチ
バディ

過去の録音データや要約内容が蓄積され、音声でさまざまに情報を呼び出せる「Talk AI」機能も用意されており、サブスクリプションの有料プランで利用可能。前回の課題が何だったか声で質問し確認するといったことができる。また、過去のデータが蓄積され、時系列も把握されることで、アドバイス内容のパーソナライズも進むという。

同社は活用シーンとして、面談や業務連絡のメモ、タスク管理の漏れ防止、商談や打ち合わせでの活用、会議の振り返り、ポイント整理やレポート準備など、さまざまなシーンを挙げており、幅広いユーザーが活用できるとしている。

録音データは送信時に暗号化されるほか、AIモデルの学習には利用されない。データの保管は、日本国内のクラウド環境で管理する体制。

イヤフォンは、Bluetoothでスマートフォンと接続する。録音用ボタンが用意され、録音中はLEDが点灯し外部に録音中であることを知らせる。連続使用時間は、音楽再生が約6時間、充電ケース使用時は合計約24時間。通話は約4時間。録音は約6時間。レコーダーは約20時間の録音が可能。イヤフォンとレコーダーの防水性能はどちらもIPX4。

人の成長をサポートするAIイヤフォン

発表会に登壇したSB C&S コンシューマ事業本部 商品第一本部長の竹下悟氏は、アドバイスを充実させ、録音や理解から次の行動にまでつなげるのが新製品の特徴とし、「目指すのは、AIが賢いのではなく、AIで人が賢くなる製品」「人の成長をサポートする製品」と紹介した。

この製品の要諦は、録音とAIによる分析・アドバイスを組み合わせた“AIプロダクト”であること。その中心にイヤフォンを据えた理由については、「自然な形で、聞こえている音を録音できるから」としている。

「もうひとりの自分がいるかのようにAIが記録する。将来的には、常にAIからフィードバックがくるようにしたい」と構想も語られ、常時耳元で稼働するAIエージェントのような働きも目指していくという。

AIを活用し機能を発展させたレコーダー製品はすでにいくつか登場しているが、今回の新製品は、蓄積したデータを活用してパーソナライズしたり、エージェント化を目指したりする方向性が競合製品との違いになるとしており、特徴として強く打ち出していく。

なお、機能・サービスの内部で使用されている生成AIのモデル名は非公開。ただ、製品やサービスの進化に伴い、採用するモデルはその時々で考えて選択していくとしている。

AIプロダクトにイヤフォンを選んだ理由

発表会にはタレントの森香澄さんも登場。クリアに聞こえ、音漏れが少なく、耳穴に挿入しないスタイルで使いやすくなっていることなど、イヤフォンとして満足のいく仕上がりになっていることを語った。

森香澄

新製品を装着してインタビュー取材を受けた際の要約や分析データも披露され、一言一句記録される文字起こしに驚いていたほか、冷静な指摘の「コーチ」、メンタルケアのような「バディ」という2つのアドバイスも体験、「普段からどうしたら端的に伝わるか考えているので、成長するためにも使っていきたい」とコメントしていた。