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取れない銀行口座データ 家計簿アプリから自分アプリへ

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家計・資産管理データが取れなくなって1週間。少しストレスを感じるようになってきました。

きっかけは、マネーフォワードが開発プラットフォームの「GitHub」への不正アクセスを受けたことによるデータ流出です。これにより直接は関係ないものの、「銀行口座連携」機能を一時停止。「マネーフォワード クラウド」や家計・資産管理アプリの「マネーフォワード ME」などのサービスでも、銀行からのデータ取得ができなくなりました。

筆者は「マネーフォワード ME」の利用者なので、銀行の入出金データやクレジットカードの利用履歴が取得できなくなっています。

5月1日に発覚した問題ですが、ゴールデンウィークが“ほぼ”明けても解消されていません(5月8日14時時点)。個人的には、家計・資産管理は、ざっくりで問題なく、銀行の入出金頻度もそこまで高くありません。そのため「ビジネスで使う人は大変だろうな」などとどこか他人事に感じていましたが、1週間経つとカードの引き落としや住宅ローン支払い、公共料金などの請求も発生し、データが反映されていないことに不満を感じるようになってきました。

それほど意識していなかったのですが、毎日ではなくても、かなりの頻度でマネーフォワードMEを見ていたようです。

実際の入出金を担うのは「銀行アプリ」ですが、ユーザーとしてよく使う・確認するのは「家計簿アプリ」です。銀行やカード会社も定期的な利用を促す施策を行なっていますが、一番手っ取り早いのは、家計管理機能を銀行アプリに入れてしまうことなのかもしれません。

マネーフォワードと合弁会社を作っているSMBCグループでは、三井住友銀行アプリでマネーフォワードMEと連携している(現在は停止中)ほか、この5月には大型アップデートでマネフォの家計管理機能を統合予定と発表しています(今回のトラブルで遅れそうですが)。

また、7日のMUFGとGoogleの提携会見では、MUFGが推進する「エムット」がAIエージェントと連携し、住宅ローンなどの金融商品のほか、買い物や決済と連携したサービスの提供についても説明していました。ここに、家計簿サービス「Moneytree」が連携するほか、MoneytreeにはFitbitによるヘルスケア機能なども搭載予定です。

もはや家計簿アプリではなく、「自分の生活そのもの」に近いデータが集まっていくことになりそうです。

自分の体験からも、銀行アプリより家計簿アプリ、家計簿アプリよりAppleのヘルスケアやOuraなどの健康系アプリを毎日チェックしています。

楽天も「楽天家計簿」アプリに力を入れており、MUFGも「Moneytree」を大幅に強化する方針です。利用頻度や身近なアプリを目指すのであれば、情報やくらしそのものが集まり、このデータを活用したビジネスに金融大手が力を入れていくのは、大きなトレンドになっていきそうです。

そうした中で、今回のマネーフォワードの事案はかなりダメージが大きいものになるかもしれません。まずは、早期の復旧を期待しています。