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誤情報を85%以上の確率で判別 ドコモらがC2PA活用ファクトチェック技術

NTTドコモビジネス、NTTドコモ、Specteの3社は、情報の真正性を可視化する国際的な技術標準規格「C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)」を活用した、偽・誤情報対策に関する実証実験を実施した。実証により、コンテンツの真正性の可視化が、報道・防災分野におけるファクトチェック業務の効率化、偽・誤情報の検知精度の向上につながることを確認した。

総務省の「インターネット上の偽・誤情報等への対策技術の開発・実証事業」の一環として実施。報道・防災分野での活用を想定し、特に選挙報道や災害発生時など、偽・誤情報が社会的影響を及ぼしやすい場面を対象として検証を行なった。

実証のために開発・活用された技術は、コンテンツ生成時の予防的対処を想定した偽・誤情報対策技術で、「メタデータの真正性チェック技術」、「C2PA準拠の署名付与技術」「真正性検証ツール」の3つ。

メタデータの真正性チェック技術は、スマートフォンのGPS情報に依存するだけでなく、複数の情報源を組み合わせて検証を行ない、撮影された場所と時間、撮影されたデバイスの真正性を確認する技術。

C2PA準拠の署名付与技術は、C2PAに準拠し、真正性が確認されたメタデータを、改ざんの検知が可能な署名形式でコンテンツに付与。これにより、コンテンツの来歴を追跡することが可能になる。

真正性検証ツールは、付与された署名やメタデータを、検証者が視覚的かつ効率的に確認できるツール。真偽確認を行なう負担を軽減する。

実証には、報道現場の実務観点からテレビ朝日が協力。C2PA技術を用いて撮影時点からコンテンツの来歴情報を付与・管理し、その真正性を報道・防災業務担当者が容易に確認できる環境を構築。これらの想定に基づき複数のシナリオを設定し、コンテンツ検証プロセスの有効性を確認した。

コンテンツの真正性確認の作業プロセスは、疑似的な選挙演説を想定したシナリオを利用。撮影時点から真正性が担保された素材と、AIなどにより改変された素材を混在させ、検証ツールを用いてコンテンツの真偽を検証した。

災害発生時の真正性確認フローは、土砂崩れなどの疑似的な自然災害を想定して撮影した素材を利用。SNSなどでの流通を想定し、災害発生時の情報確認フローを検証した。

ファクトチェック業務の効率化は、コンテンツに付与されたメタデータの真正性を可視化したことで、撮影場所や撮影時刻等に関する裏取り調査に要する時間が15%以上短縮された。

偽・誤情報の検知精度向上は、目視では判別が困難な加工や改ざんされたコンテンツについても、真正性検証技術を活用することで、正確に識別できる割合が85%を超えた。

これらの結果から、災害発生時など限られた時間の中で誤りのない情報提供が求められる場面においても、迅速かつ正確な情報発信を支援できる可能性があるとする。

今後の展開については、今回開発した偽・誤情報対策技術のスマートフォンへの搭載や、報道・メディア業界向けのツール提供などの検討を進めていく。また、選挙報道や災害対応分野だけでなく、保険業界や個人間取引など、情報の信頼性が重要となる幅広い分野への展開を目指す。