ニュース

スマホ新法で「チョイススクリーン」を導入 ブラウザや検索エンジンを選択

公正取引委員会は1日、12月18日に施行される「スマホ新法」でWebブラウザや検索エンジンなどが選択可能になることを紹介するWebサイト「チョイススクリーン」を公開した。

スマホ新法の目的は、プラットフォーム事業者による市場支配的行為の是正、公正な競争の促進、消費者利益の確保など。スマホのOSやブラウザなどは、「社会インフラ」のような重要性を持つ一方で、大手事業者による寡占状態となっており、新規参入による自発的是正は難しい。また、独占禁止法による個別対応では長い時間を要するため、「新たな枠組みが必要」という考えのもと、新法が導入される。

新法の施行にあわせて、スマホの初回起動やOSアップデート後に、ブラウザや検索エンジンの選択画面(チョイススクリーン)が導入されることとなる。チョイススクリーンのWebサイトでは、「自分にぴったりのブラウザや検索エンジン、いわば“じぶんブラウザ”を選べる機会が増える」と紹介している。

チョイススクリーンでは、選択肢となるブラウザや検索エンジンの特徴について説明が表示され、それらを見比べて、自分の好みに適したものを選べるようになる。チョイススクリーンに選びたいブラウザや検索エンジンがない場合は、スマホの設定から変更が可能となる。これまで使っていたブラウザや検索エンジンを使い続けることも可能だ。

公取委による「ブラウザを選べるメリット」(出典:チョイススクリーン特設サイト)

KDDIは2日付で、チョイススクリーンについて、「ブラウザと検索の選択必須化」として案内。Google PixelシリーズやSamsung Galaxyシリーズなど、Androidスマホの対象機種や設定方法などを案内している。

公取委によるチョイススクリーンのWebサイトでは、「選べる自由」というメリットを強調している。一方、アップルやグーグルなど、規制対象となるプラットフォーム提供者は懸念も表明しており、特にアップルはプライバシーやセキュリティの保護を損なう可能性を強調している。チョイススクリーンが、消費者のスマホ利用の選択において、メリットとデメリットをしっかり判断できる形で導入されることを望みたい。

チョイススクリーン特設サイト
スマホ法解説動画「知ってる!?スマホ法」