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アドビ「Acrobat Studio」提供開始 AIやPro機能を統合して月3300円

Adobeは12月10日、文書作業の効率化を支援する新プラットフォーム「Acrobat Studio」を提供開始する。価格は個人向けが月額3,300円(年間契約)、チーム向けは月額3,960円(年間契約)。7日間の無料トライアルも利用できる。

Acrobat Studioは、PDF編集や電子署名機能に加えて、生成AIを活用した要約や翻訳、質問応答機能を統合した新たな文書作業プラットフォーム。従来の「Acrobat Pro」に含まれていたPDF編集ツールやAIアシスタント機能「Acrobat AI Assistant」に加え、Webコンテンツ制作ツール「Adobe Express」のプレミアム機能、共有スペース機能「PDFスペース」などを一体化した。

PDFスペースでは、複数のPDFやWebサイトなどのドキュメントをひとつのワークススペースに集約。アップロードしたファイルは、利用者自身の作業用途に限定してAIが参照し、AIモデルの再学習には使用されない。データの安全性とプライバシーに配慮した設計として、企業利用にも適しているとしている。

生成された要約や回答は、リンク形式で他者と共有することもでき、アカウントを持たない相手にも情報を届けられる。また、ユーザーは最大100ファイル(100MB未満)までの文書をクラウド上にアップロードし、AIにまとめて質問、要約も可能。

さらにAIアシスタントはカスタマイズが可能で、「インストラクター」「アナリスト」「エンターテイナー」といった特定の役割を持たせることで、よりパーソナルな生成スタイルで情報を提示できる。ユーザーが独自にアシスタントをカスタマイズして定義もできる。

また、Adobe Expressプレミアムプランの全機能とアセットにアクセス可能とする。プレゼン資料やソーシャル投稿、バナーなどのビジュアルコンテンツに活用できるほか、Adobe Acrobat上の「画像を生成」「画像を編集」「背景を削除」といった機能の利用もできる。

スマートフォン・タブレット端末からの利用にも対応しており、外出先での資料確認やチームとの共有にも柔軟に対応できる。

米国での先行導入では、Acrobat Studioの導入によってあらゆる業務を短縮できたとしている。