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ポケトークに据え置き型 画面を見ながら対面同時通訳

ポケトークは、新しい据え置き型のAI同時通訳機「ポケトークX」を開発した。2026年の発売を目指し、実証実験を開始する。空港や病院、行政窓口、ホテルのフロントといった公共空間や、ビジネス会議の現場などでの利用を見込むほか、医療・行政・法人などの現場で安心して導入できるセキュリティ設計を採用する。

ポケトークXは、ポケトーク製のAI同時通訳ソフトウェア「Sentio」(センティオ)をベースに、多言語による対面での自然な会話を実現するために開発された据え置き型のAI同時通訳機。

最大の特徴として「両面ディスプレイ」を搭載しており、互いの言葉を瞬時に翻訳して表示できる。高感度デュアルマイクも搭載され、双方の声を捉えて騒音下でも精度の高い多言語同時通訳が可能。会話全体の流れやテーマがリアルタイムで解析され、同音異義語も的確に聞き分けるなど、高精度な翻訳を実現するとしている。

発話された言語を自動で認識し、操作不要で翻訳をスタートする「自動言語判別機能」の実装も進めている段階で、利便性の向上にとどまらない重要な機能と位置づけている。

「不適切表現フィルター」も搭載。不適切な表現を通訳時に自動で検知し、通訳前と通訳後の発言(1文すべて)を非表示にできる。会話データを通訳後に即時削除する機能も搭載され、AIの学習に利用されることなく、個人情報や機密情報を扱う公共の場でも安心して使える設定とした。

データ保護や通信の安全性は、HIPAA(米国医療保険の個人情報保護法)やISO 27001など国際的な情報セキュリティ基準に準拠し、エンタープライズ用途にも対応する高い信頼性を確保したという。

同製品はまた、管理コンソール「Ventana」(ベンタナ)にも対応。導入したAI通訳機「ポケトーク S2(ビジネスモデル)」や「ポケトークX」の利用状況や通信SIMの管理などをWebブラウザ上で一元管理できる。

販売価格と料金プラン(いずれも税別)は、月額レンタルまたはサブスクリプションプランが月額1万円、年額レンタルまたはサブスクリプションプランが年額10万円。買い切りプランは2年間で20万円、3年目以降は年額7万円。