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南海の新観光列車は「GRAN 天空」 25年度末に運行開始

南海電鉄は、2025年度末に運行を開始する新観光列車の名称を「GRAN 天空(グラン テンクウ)」に決定した。

GRAN 天空は、現在運行中の観光列車「天空」(橋本駅~極楽橋駅間運行)に代わり運行する、難波駅~極楽橋駅間を結ぶ新観光列車。日常を離れた上質な空間により、列車の旅そのものが特別な体験となることを目指す。

名称は社内公募で857件の応募があり、8月の一般投票で決定。「落ち着いた空間と心を込めたおもてなしで、誰もが心穏やかな時間を過ごすことができる旅をお客さまにお届けしたい」という思いを込めた。一般投票は5,498件が集まった。

名称決定にあわせてロゴを制作。地域の文化に触れながら、知る楽しさや新しい発見を味わえる列車旅の魅力を表現している。控えめで落ち着いた豪華さや時代を超えて共感される美しさを意識したという。

また、外観デザインの詳細も決定。落ち着きのある深紅をベースカラーに、ゴールドを基調とした装飾を施す。各車両の側面は、南海電鉄の社章(通称「羽車マーク」)から着想を得た羽根を広げるデザインで、旅の可能性を広げて欲しいという願いを表現。また、高野山に咲くシャクナゲなど、沿線にゆかりのある植物をモチーフにした装飾を施す。3号車以外は両側面同じデザイン。

1号車
2号車
3号車
4号車
3号車(山側)

11月6日にはGRAN 天空の特設サイトをオープン。運行に関する情報や、車両・サービスに関する情報などを順次案内する。

現在運行中の天空については、26年3月20日に定期運行を終了する。天空の定期運行開始は2009年7月3日で、現在は平日に1日2往復を3日間、土・休日に1日3往復している。24年度は約22,000人、定期運行開始以降は合計約43万人(25年8月末現在)が乗車した。

現在運行中の天空

2200系2両編成で、指定座席数は2両合計76席。線路の北側・西側の紀の川・不動谷川や山間の風景を見渡せる「ワンビュー座席」、4人掛けの「コンパートメント座席」、森林の空気(外気)を取り入れる「展望デッキスペース」を特徴としている。定期運行終了後は当面の間、ツアー貸切など団体専用列車として、不定期での運行を予定している。