東京建物、八重洲ビルで樹木を苗木から育てる「木庭」

東京建物はリバネスと協業し、都市の人が都市に居ながら自然の森を再生させる「木庭 MOKUTEI」プロジェクトを、東京建物八重洲ビルで10月20日に開始した。

「都市のための森から、森のための都市へ」をコンセプトに、廃材を利用して都市に集まる人の手によって苗木を育てることで、自然の営みの中にあった「倒木更新」(寿命や災害、伐採などによって倒れた古木を礎として新たな木が育っていくこと)を再現。森を再生すると同時に、人のウェルビーイングも向上する試みとして実施する。

木庭に利用する木材は、雷で割れたり、2本の木がくっついたりとさまざまな個性を持つ一方で、一般的な木材としては価値が付きにくいものを採用。また、苗木や植栽は木材の原産地である東京都西多摩郡檜原村の生態系を再現したものとなっている。

苗木や苔はビルのワーカーや来館者など通行する人が水を吹きかけることで成長し、1～2年後には成長した苗木を檜原村の自然環境に植樹する。これにより、都市と自然環境の間の循環による森の再生の実現を目指す。

都市で生活する人に対しては、「都市に居ながら森の再生や生物多様性の保全に貢献する」という自然とのつながりの感覚を提供し、人や社会のウェルビーイング向上を図る。

場所は東京建物八重洲ビル 八重仲ダイニング 地下2階。所在地は東京都中央区八重洲1-4-16。

今後、ビルのピロティやオープンスペース、エントランス、商業施設の吹き抜け空間などにおける、同プロジェクトの展開を目指す。