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OpenAI、「Sora 2」の日本キャラ生成問題で対策 権利者は拒否可能に
2025年10月4日 13:32
OpenAIのサム・アルトマンCEOは3日(米国時間)、自身のブログにおいて「Sora 2」の今後の変更方針を発表した。9月30日に公開したOpenAIの動画生成AIサービス「Sora 2」で、近日中に権利者にキャラクターの制御権限の機能を提供するほか、生成された動画内のキャラクターについての、権利者に対価を分配する方法を提供するとしている。
Sora 2については、高品質な音声付き動画が作成できる一方で、「ドラゴンボール」や「ポケモン」など日本のアニメやキャラクターに酷似したキャラクターが作成できるとして、公開直後から疑問の声が上がっていた。
Sora 2 is here.pic.twitter.com/hy95wDM5nB
— OpenAI (@OpenAI)September 30, 2025
一方、ディズニーなど一部のコンテンツのキャラクター等は生成できないよう対策されているとの指摘もあり、衆議院議員の塩崎彰久氏も「重大な法的・政治的問題がある」とし、対応する旨をXに投稿していた。
アルトマン氏は3日の投稿で、「権利者は、自身のキャラクターの使用方法について、一切使用しないことも含め、指定する権限を求めているとの声を頂いた。権利者が最適な方法を見出せるよう決定する権利を委ねる」と説明。Sora 2を稼働させながら、修正を図っていく方針を示した。加えて、「日本の驚くべきクリエイティブな成果を称えたい。ユーザーと日本のコンテンツとの結びつきの深さに感銘を受けている」と日本からの意見への対応であることに触れている。
対策のひとつが、権利者に対し、キャラクター生成に関する細かな制御権限を提供するもの。Sora 2では、自分の画像を動画に組み込める「カメオ」機能を提供し、その肖像権を自分で管理する仕組みを取り入れているが、その「肖像権のオプトインモデル」に近い、追加の制御機能を用意するという。その中では「一切使わせない」といった選択も可能となる。
2つめが、動画生成における収益化。ユーザーによるキャラクター生成を希望する権利保有者との収益分配を検討していく。具体的なモデルは検証が必要だが、早急に開始予定で、双方の価値を向上できるものを目指すという。
アルトマン氏は、こうした修正のためOpenAIによるSora 2の更新頻度は非常に高くなるとも告知。「適切な判断もあれば失敗もあるだろうが、フィードバックを受け、失敗は迅速に修正する。Sora 2で様々なアプローチを反復検証した後、その知見を全製品に適用する」としている。


