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埼玉県、「大宮スーパー・ボールパーク」構想 プロ野球対応の球場

埼玉県は、大宮公園の「大宮スーパー・ボールパーク構想」および基本計画(案)に対する県民の意見を募集し、集まった意見を考慮した「大宮スーパー・ボールパーク基本計画」を策定した。

大宮公園の所在地はさいたま市大宮区高鼻町4丁目で、大宮駅の東北約1.5kmに位置する。アクセスはJR大宮駅から徒歩20分、東武アーバンパークライン 大宮公園駅または北大宮駅から徒歩10分。

大宮スーパー・ボールパーク構想では、大宮公園の主要施設である3つの競技施設(双輪場、野球場、サッカー場)を含むエリアの整備により、大宮公園を「試合がある日もない日も楽しめる公園」とする基本的な方針を示している。基本計画では構想の具体化に向けて、計画エリア全体に対する整備方針等を定めている。

計画対象エリアは、第一公園の現在の野球場、陸上競技場兼双輪場、サッカー場の競技施設、これら周辺付帯施設、小動物園、児童遊園地、東駐車場、第二公園の一部などを含む範囲。

野球場は現状、老朽化や、ライトスタンドが未完成でプロ野球の興行の観点から席数の拡張が求められている、観客の滞留空間がスタンドおよび施設周辺に乏しいといった課題がある。計画では屋外型を基本とし、アマチュア利用を中心に、プロ野球興行に対応可能な規模を目安に整備する。

サッカー場は、さいたま市の所有。2007年に大規模改修が行なわれており、「RB大宮アルディージャ」「RB大宮アルディージャWOMEN」のホームスタジアムとして使用されている。新設等の際のJリーグスタジアム基準に対して「南北長手方向の配置」「観客席の屋根設置」の項目を満たしていない状況にあり、また収容人数は15,600人でACL開催基準に適合していないという課題がある。再整備にあたっては、施設管理者であるさいたま市がRB大宮アルディージャ等と連携し、整備の方向性等を今後検討する。

県営競輪場である双輪場は、新たな機能を加え多目的競技場エリアとする。また、競輪開催が可能な規模とする。

球技場エリアを第一公園北側と南側に配置し、中央に賑わいエリアを整備。競技施設間の連携、エリア全体の回遊性の向上を図るとともに、野球場の外野席と賑わいエリアのシームレス化を検討する。多目的競技場エリアは第二公園西側に配置し、ここにも賑わいエリアを整備する。賑わいエリアは、試合がある日もない日も楽しめるコンテンツが提供できる空間とする。

動線は、第一公園内の賑わいエリアを中心に整備してエリア内の回遊性向上を図るほか、第二公園内の既存公園利用者の動線の確保、第一公園全体の回遊性や第一公園と第二公園のアクセス性の向上に向けた動線の整備を計画している。そのほか、大宮駅や氷川神社といった公園周辺施設との連携に配慮し、エントランス空間を起点とした動線計画を検討する。

今後の事業スケジュールについては、各競技施設の基本計画や事業手法と合わせて精査する。