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三井住友FGに「AI-CEO」 グループCEOの“考え方”と行員が対話
2025年8月6日 08:00
三井住友フィナンシャルグループ(SMBC グループ)と三井住友銀行は、「AI-CEO」を開発し、三井住友銀行で展開開始した。
中島 達グループCEOを模した「AI-CEO」との気軽な相談を通じ、行員にAIの業務活用における有用性を自然な形で認識してもらいながら、日常業務にAI活用を浸透させることを目指す。これにより、AIとともに働く組織風土を醸成し、「AI-leading Financial Institution」としてのブランド確立に繋げるという。
AI-CEOは、システムプロンプトとRAG技術を用い、中島グループCEOを模したAIモデルを、OpenAIのGPT-4oを活用して開発。AIチャットボットとAIアバターとして提供する。AIチャットボットは役職員の質問に対し、RAGに投入している中島グループCEOの過去の発言、背景にある考え方、周囲からの印象等のデータを参照し、「中島 達らしい」回答を生成するという。
AIアバターは Microsoftの技術を用いて構築したアバターとAIモデルを繋ぎ合わせ開発。アバターとインタラクティブな会話を可能とする。
これらにより、AI-CEOとの対話を通じた高い経営的視座の提供や、SMBC グループのカルチャー浸透、顧客への提案や社内企画のブラッシュアップ等の実現も図れるとしている。
AI-CEOは今後、利用者のフィードバックを踏まえながら、投入データや各種機能の追加、AIの自律的成長の仕組みを設計。継続的に強化する。開発中のAIアバターは、今後行内イベント等で活用を始める予定。
さらなる取り組みとして「AI上司」も開発。グループの商品データや過去の顧客との取引実績、銀行員の知見・スキル等をもとに、顧客ニーズの推定やソリューション提案の検討を行なう。同行の暗黙知を活用した「AI上司」と行員が対話し、常に相談できる状態を作ることで、顧客へスピーディーに最適なソリューションを提供可能とする。AI上司は、25年度内に三井住友銀行での試行開始を予定している。

