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サントリー、両側面・背面・上面が太陽電池の自動販売機
2025年7月25日 08:00
サントリーとPXPは、世界で初めてカルコパイライト太陽電池で稼働する自動販売機の実証実験を開始する。7月から1年間、相模原麻溝公園に設置し、自動販売機におけるカルコパイライト太陽電池の実用性や電力供給能力を検証する。実証用地はPXPが本社を置く神奈川県 相模原市が提供する。
カルコパイライト太陽電池は、軽量で曲げられる、かつ屋外耐久性や耐衝撃性に優れているという特長があり、次世代型太陽電池として注目されている。今回の自動販売機では、PXPが開発したカルコパイライト太陽電池をモジュール化した太陽光パネルを使用する。
従来のシリコン太陽電池を用いた太陽光パネルは、固くて分厚い結晶型のシリコンやそれを覆う強化ガラスなどの部材を使用していたため重量があり、自動販売機に設置するには架台や屋根などの付帯設備が必要だった。また、設置場所や自動販売機1台につき設置できる太陽光パネルの数に制約があった。
今回の実証実験では、カルコパイライト太陽電池の特長を生かし、追加設備なく自動販売機本体に直接太陽光パネルの設置を実現。太陽光パネルの設置箇所も自動販売機の両側面、背面、上面と4面が可能で、従来型太陽光パネルを搭載した自動販売機に比べ、発電量も大きくなる見込み。なお実証実験では、カルコパイライト太陽電池の他に副電源も使用する。
将来的には、電源のない場所への設置や、災害時の電源としての利用などを目指す。また、今回の実証の結果を踏まえ、工場や建物など自動販売機以外での活用先拡大も検討していく。

