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BOOTH、AI使用の粗製乱造品は強制非公開

ピクシブは、創作物の出品・販売サイト「BOOTH」における、AI生成作品を元にした出品への対応策を強化する。二次創作の程度を超えた模倣や粗製乱造が無くならず「マーケットの健全性を維持することが難しくなっている」と訴えている。

BOOTHでは2023年5月以降、サービスの健全性を維持するためとして、(1)特定の作品・作家への依拠性が高いAI生成作品を出品しているショップに対し、全出品物を検索結果に掲載しない対応、(2)AI技術を活用した音声変換ツールにおいて、特定人物の権利侵害が疑われる商品に対する指摘、という対応を進めてきた。

同社はこれらの対応を継続的に行なってきたが、「残念ながら依然として状況の改善には至っていない」とし、さらなる対応を実施することになった。

BOOTHは、AI生成作品の顕著な傾向や影響について、以下のように指摘。「BOOTHのマーケットの健全性の維持が難しくなっている」としている。

  • 特定の作品・作家の学習済みモデルを用いることにより、従来の二次創作活動の程度を超えた依拠性の高い模倣行為が見受けられる
  • 高速に・高い再現度で・集団的に行なわれるため、著作権侵害の可能性を含む事例が繰り返し確認されやすい
  • 年齢制限商品において、隠蔽処理不足・無修正画像の登録が散見される
  • 著しく類似性の高い商品や、パターン化された商品の過剰な出品によって、商品の検索体験を阻害する場合がある
  • 一度、規約違反として措置をしても、アカウントを替え同様の行為を繰り返し行なう傾向が強い

今後の対応策として、特定の作品・作家への依拠性が高い商品を出品する行為と、これに準ずる商品を大量・連続的に出品する行為について、監視を強化する。

監視の結果、サービス共通利用規約 第14条(禁止行為)5項などに該当する行為が確認された場合は、商品の強制非公開化、ショップの強制非公開化、アカウント停止を、段階的または即時に行なう。

過去に規約違反として対応されながら、別名義等で出品を行なっていると判断された場合は、行為の内容にかかわらず、同様の対応が行なわれる。