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アドビ、イラレに「生成拡張」など6月のアップデート

アドビは、6月度のアップデートとして、Lightroom、Photoshop、Illustratorの機能追加アップデートを実施する。

Illustrator

Illustratorはベクターで描かれたイラストに対し「生成拡張」を利用できるようになる。利用時は4辺に表示されるバーで枠を広げると、既存のイラストをベクターデータで生成AIが拡張し、3種類がバリエーションとして提案される。横長のイラストを正方形にするといった拡張も可能なほか、裁ち落としのエリアがないデータへの塗り足しの追加も生成拡張で対応する。

ベクターで描かれたイラストに「生成拡張」

Illustratorではまた、描画パフォーマンスが向上し、大量のベクターデータを持つイラストの操作が軽量化される。

描画パフォーマンスが向上

鉛筆ツールは、ボタンを離すとパスが完成するのではなく、描いている最中にパスも出来上がる、直感的な描き方を選択できるようになる。

Lightroom

Lightroomはモバイル版アプリで「クイックアクション」機能が正式版として実装される。この機能では、写真をAIが解析し、おすすめツールが提案される。不要な箇所の削除も操作が簡素化され、ワンタップで指定が可能になった。複数人が写った写真は、微調整を人ごとに行なえる。写真のシェア機能が拡充され、QRコードで共有できるようになった。

モバイル版アプリに「クイックアクション」

Lightroomのデスクトップ版は、Camera Rawで対応していた「反射の削除」機能が搭載される。スーパー解像度は使い勝手が改善、RAWファイル以外に対応し、事前の書き出し作業が不要になる。

このほかLightroomのデスクトップ版では、大量の写真の選別を支援するAIフィルターが開発中。例えば「目が開いている写真」というAIフィルターを適用すると、AIの解析により目を閉じている写真が除外される、といった動作になる。

Photoshop

Photoshopは「ダイナミックテキスト」機能が追加される。エリアを指定してテキストを入力すると、さまざまなサイズでエリアいっぱいにテキストを敷き詰める機能で、エリアの大きさは自由に変更でき、意外性も加味した調整が可能。また、切り抜き時などに使う被写体の選択は、設定変更により、高精度なクラウド処理を既定にできる。

Photoshop「ダイナミックテキスト」
被写体選択のクラウド処理