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グーグル、サードパーティCookie廃止計画を再変更 新機能導入を見送り

Googleは22日(米国時間)、Chromeブラウザにおけるプライバシー保護問題において、「サードパーティCookie」廃止に向けた取り組みに変更を加えると発表した。24年7月に発表した、サードパーティCookieに関する新たな仕組みの導入を見送ることとなった。

「サードパーティCookie」は、複数のサイトを横断してブラウザの閲覧を追跡できるため、効率的な広告表示などに用いられてきた。しかし、オンラインでの行動の追跡によるプライバシーへの懸念の高まりなどから、Googleは2019年ごろから廃止に向けた準備を進め、新たな「プライバシー・サンドボックス」を導入する方針を示してきた。当初は、2022年までのサードパーティCookie廃止を予定していたが、数度にわたり廃止を延期。24年7月には、サードパーティCookieの完全廃止ではなく、新たなプライバシー制御機能をChromeに追加すると表明していた。

しかし今回、24年7月に発表した、サードパーティCookieについての独立したプロンプトを導入しないことを決定。ユーザーが、Chromeの「プライバシーとセキュリティ設定」で、自身に最適なオプションを選べる形が継続する、

Googleではこの変更について、パブリッシャー、開発者、規制当局、広告業界などとの議論を通じ、「見解の相違が依然として存在する」と説明。また、プライバシー強化技術の採用加速や、AIを活用したユーザーのブラウジング体験の保護・強化のための新たな課題、世界の規制環境の変化なども理由としている。

ただし、Chomeにおけるプライバシー保護の取り組みは進め、ChromeのシークレットモードにおけるIPアドレス保護を25年第3四半期に導入予定。また、Safe Browsing、Safety Check、パスワード保護、AIを活用したセキュリティ保護などに取り組むとしている。