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Google、プライバシーサンドボックスの取り組みを終了
2025年10月20日 08:00
Googleは17日(米国時間)、Webブラウザにおける新たなプライバシー対策として推進してきた「プライバシー・サンドボックス」のほとんどの技術を廃止すると発表した。
プライバシーサンドボックスは、オンライン広告におけるプライバシー強化のアプローチとして2019年に提案され、本格導入に向けた準備が進められてきた。ユーザーに関する情報へのアクセスを限定し、過度なトラッキングを制限、ユーザーのプライバシーを保護することを目指していた。
特に「サードパーティCookie」(複数のサイトを横断し、ブラウザの閲覧を追跡するために広告表示などに使われてきた)の対応が課題とされ、広告業界などとの調整を続けてきたが、Googleによる対案にも反発があり、導入を数度にわたり延期。4月にはサードパーティCookieに関する新たな仕組みの導入を見送ると発表していた。
Googleでは、クッキーのプライバシーとセキュリティを強化する「CHIP」や、IDフローを効率化する「FedCM」などが、他社ブラウザを含めて採用が進んだこと、これらのAPIの継続的なサポートなど、プライバシーサンドボックスの取り組みで一定の成果があったと説明。一方で、アトリビューションレポートAPI、IP保護、デバイス上でのパーソナライゼーションなどの技術は採用が少ないことから、段階的に廃止し、多くの関連技術を終了していく。
Googleは、今後もウェブプラットフォーム提案を行ない、開発者の選択肢とユーザー保護を中核に据えた取り組みを継続するとしている。

