レビュー
10万円以下のMacは意外とアリ? 「MacBook Neo」を普段使いした
2026年4月4日 09:20
アップルが3月11日に発売した「MacBook Neo」。価格は99,800円~と最近のPCの価格からするとだいぶ安く、カラフルな本体カラーのインパクトも相まって特に注目を集めているノートPCではないでしょうか。
「10万円を切る価格で購入できるMac」というのは非常に懐に優しい反面、MacBook Neoでこの価格を実現できた理由に、基本性能を抑え気味にしていることが挙げられます。
CPUは、iPhone 16シリーズで採用された「A18 Pro」チップを搭載し、メインメモリも8GBとイマドキのPCとしては少なめです。この仕様からネットでは「数年前のMacBookシリーズの中古の方が性能がいいのでは」といった声や、「倍の価格を払ってメモリが16GBや32GB載ったモデルを選んだ方がいい」といった声もあり、手軽な価格に惹かれて購入していいものか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、筆者が実際にMacBook Neoを購入し、普段の用途でどこまでだったらストレスなく利用できるかを試してみました。
筆者の普段のPC環境とMac歴
MacBook Neoを実際に使って評価を行なう前に、普段の筆者のPC環境とMac歴をご紹介しておきます。
筆者の普段のPC環境はWindowsの自作PCで、メインメモリは64GB、別途ビデオカードも搭載するなど重たいPCゲームを遊んだり、レンズ交換式カメラで撮影した高解像度の写真の編集も容易にこなしたりできる構成です。また、取材時に持ち出すノートPCも、急ぎで写真の加工などを求められる場合に備え、こちらも32GBのメモリを搭載するなど、モバイルノートPCとしてはかなり高性能なものを使用しています。
現在はWindowsをメインで使っていますが、以前の仕事でMacを使う必要があり触ったのが最初で、以降はソフトウェアやWebサービスの開発環境としてMacの方が都合がいいという理由で、Intel CPUを搭載したMacが登場してからしばらくの間、メインにMacを選んで使用していました。今もMacでしか動作しないソフトや周辺機器を試すことがあるので、CPUにM4を搭載したMac miniを使用中です。
こうした環境、経歴ですので、正直なところ筆者もMacBook Neoの性能には懐疑的であり、価格が安いだけですぐに動作が重たくなってしまうのではと考えていました。
MacBook Neoで普段の使い方をしてみる
では実際にMacBook Neoを、普段通りに使ってみようと思います。普段通りといってもさすがにメインのWindows自作PCのような使い方は最初から難しいと思いますので、取材に持ち出して使用したと想定した使い方を試してみます。
例えば新製品発表会では
- ブラウザを立ち上げ、発表された新製品の製品ページやリリースを表示する
- ブラウザ上ではGmailやOutlookなど、Webメールも複数開いた状態
- お世話になっている編集担当さんとのやりとりに、いくつかのメッセンジャーアプリが開いた状態
- 発表内容をメモするために、テキストエディタを開いた状態
- その他、配布資料をPDF、WordやExcelなどで表示する
となることが多いので、この状態での動作を試してみました。
あくまでも体感になってしまいますが、この状態でもブラウザ(Google Chrome)のタブの切り替えにもたつくことはなく、受信したメールやテキストエディタでの文字入力が固まってしまうようなこともありません。
さらに多くの資料データを開いてみてもファイルを開く際にアプリケーションが固まってしまうようなこともなく、快適そのものです。
この状態でアクティビティモニタ(Windowsのタスクマネージャーのようなアプリ)を立ち上げてみるとメモリ使用量は6GB超と表示されました。ここにさらにいくつかのアプリを開く、ブラウザのタブを開くとあっという間に8GBを超えてしまいそうですが、筆者の普段使いであれば少ないと評されるメモリ容量 8GBでも問題はなさそうです。
また、一般的な使い方として、Webブラウジングで調べ物をし、それをドキュメントにまとめるような用途でも動作が重たいと感じることは少なそうです。
重たい写真データの編集も快適に行なえる
続いて筆者の趣味であり仕事でもある、写真の編集、現像も試してみました。
使用しているカメラはニコン「 Z7II」、ソニー「RX1R III」の2機種で、どちらも高画質のフルサイズセンサーで、解像度は前者が約4,500万画素、後者は約6,100万画素と高画素です。撮影した写真データは1ファイルで100MB弱と重たく、編集を行なうにはPCにそれなりのパワーが必要です。
重たいデータの取り込みに際してはカードリーダーを別途用意した方が作業効率はいいのですが、MacBook NeoのUSB Type-C端子は2つ、それも高速なUSB 3に対応した端子は1つだけとなり、他の機器も繋ぎながら写真の取り込みもするには、別途USBハブなどが必要になる点は不便に感じました。ただし、取り込んだあとの編集作業はかなりサクサクと行なうことができました。
編集はもちろんのこと、一気に数十枚のデータを書き出す作業も速く、これまで使ってきたモバイルノートPCよりも快適に編集も書き出しもできるのには驚きです。
多くは求めない、でも当たり前のことは快適な1台
MacBook Neoですが、最近の他のノートPCに比べ「非力そう」な印象はありますが、PCに求める普通の作業を行なうだけであれば、性能が不足しているようには感じませんでした。
例えば8K解像度の動画を編集したい、複数トラックあるDTMを制作したい、こうした重たそうな作業をいくつも並行して行ないたいとなればメモリ不足やCPU、GPUのパワーが不足しストレスが溜まると思いますが、それであれば最初からMacBook AirやMacBook Proを選べばいいのです。
ではどんな人がMacBook Neoを選ぶべきか。例えば自宅にとりあえずPCを1台持っておきたい人や、学校や会社で「最低限、このアプリが動くPCを用意してください」と言われた際に選ぶといいでしょう。もちろんその最低限から、今後何かを学んで、それも快適に行ないたいという夢や予定があればもっと上位のパワーのあるPCを選ぶべきです。
ただ、そういうものがないのであれば、10万円以下で自分専用のMacBookが手に入るというのは十分にお買い得で、夢のある選択肢ではないでしょうか。










