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博多「因幡うどん」を実食 4月21日ハラカドに関東初出店
2025年4月18日 16:00
ラーメン専門店「一風堂」などを展開する力の源カンパニーが運営する、昭和26年創業の博多うどん店「因幡うどん(いなばうどん)」が、4月21日に「東急プラザ原宿 ハラカド」の5階にオープンします。今回、メディア向けお披露目会に参加し、オープンに先立ち実食してきました。
因幡うどんの歴史は、1951年(昭和26年)に創業者の杉正男氏が「因幡うどん本店」を福岡市中央区天神1丁目(旧・因幡町)にて創業したところから始まります。2016年に後継者不在という状況を受け、力の源グループが因幡うどんの事業を承継。現在は福岡県内に8店舗を展開しています。
因幡うどん ハラカド店は福岡県外初出店、つまり福岡県外で食べられる唯一の店となります。
うどんメニューは温かいうどんと冷たいうどんがあり、定番としてオススメは「ごぼう天うどん クラシック」(790円)とのこと。そのほか、「かけうどん」(600円)、「肉ごぼう天うどん モダン」(1,250円)、「他人うどん」(1,330円)、冷たいうどんでは「たぬき温玉ぶっかけうどん」(900円)や「海老天ざるうどん」(1,500円)など、豊富なメニューを取り揃えています。トッピングやご飯ものの追加も可能です。
うどん以外にも、ハーフうどんと丼のセットや丼単品も用意。ドリンクは瓶ビール、ハイボール、コーラがあります。なお、価格は店舗により異なるとのことです。
ごぼう天うどんがオススメと言われたにもかかわらず、せっかくなので肉も食べてみたいと思い、筆者は「肉ごぼう天うどん クラシック」(1,150円)と「かしわ飯」(200円)を注文しました。それが冒頭の写真です。
出汁から味わってみると、あっさりしていて優しい甘みがあります。うどんの具としては珍しく玉ねぎが入っていたので、玉ねぎ由来の甘味かなと思って聞いてみると、肉うどんでは牛肉と玉ねぎを甘めの味わいで煮たものを入れているので、肉うどん以外には玉ねぎは入っていないとのこと。ベースの味を知るためには、肉うどんは選択ミスだったかもしれません。
とはいえ、それを差し引いてもカドがない優しい味わいは、子供から大人まで幅広い年齢層に好まれるのではないかと思います。
麺は柔らかめではありますが、コシがないということはなく、讃岐うどんとは一味違った弾力を感じつつ、スルスルと食べ進めることができます。優しい味わいの出汁との相性は抜群と感じました。
ごぼう天も特徴的で、丸い形にまとめて揚げられた、かき揚げのような見た目です。因幡うどんでは創業時からこのスタイルとのことで、時間とともに出汁が染み込んで柔らかくなっていき、出汁のうまみと一緒に味わうことができます。
「えび天うどん」も同様のスタイルで、大きなえび天が乗っていると思って注文すると、意表を突かれるかもしれません。
なお、ごぼう天うどんには「クラシック」と「モダン」があります。モダンの場合はかき揚げスタイルではないごぼう天もトッピングされます。
同郷の「資さんうどん」と同じように愛されるブランドを目指す
福岡県内で展開していた因幡うどんの県外進出を決めた理由の1つとして、オンラインストアの「お取り寄せ」需要の高まりがあります。福岡県出身者を中心に、県外の人にも因幡うどんが求められていると実感したそうです。
1号店の出店地として東京、そして原宿を選んだ理由は、多様な人が集まる東京の中でも、多様なカルチャーが混ざり合う原宿で、福岡・博多のうどんの魅力を発信したいという思いから。ハラカド店でのターゲットはある層に絞ることなく、因幡うどんを知っている人にも知らない人にも、また若年層から周辺のワーカー、訪日観光客まで、幅広い層の人に利用してもらいたいとしています。
また、力の源カンパニーは24年4月に、ハラカドの5階に一風堂を出店しており、そのつながりもあり、同施設の同じフロアに出店することとなったそうです。
今後の福岡県外2号店などは未定で、まずは関東1号店を良い店舗にすることに注力する計画。最近では同じ福岡県発祥の「資(すけ)さんうどん」が関東進出を果たし、行列のできる店として話題になっています。因幡うどんも同じようにたくさんの人に愛されるブランドを目指すとともに、讃岐うどんと比較するとあまり知られていない福岡のうどんの魅力を関東で発信していく考えです。