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S.RIDE、流し営業なしの「アプリ配車専用車」 都内のタクシー不足解消

S.RIDEは、タクシーアプリ「S.RIDE(エスライド)」のアプリ配車専用車の運行を3月6日より開始する。タクシーが不足する時間帯や地域での運行台数を増やす施策として、グリーンキャブ、国際自動車、大和自動車交通と共同で、東京23区と武蔵野市、三鷹市において行なう取り組み。

アプリ配車専用車は、「流し」営業を行なわず、アプリによる配車のみで営業する車両のこと。東京都内で課題となっているタクシー供給不足の解消に向けた実証実験として行なわれる。S.RIDEが保有するアプリ配車の実績データに基づき、タクシー需要が供給を上回る特定の地域や時間帯で、アプリからの配車の成功率を向上させることが目的。実証実験を通じ、アプリ配車専用車の有用性や課題を検証し、今後の運用について検討する。

また、昨年12月に決定された「デジタル行財政改革会議の中間とりまとめ」を受け、タクシー事業者によるライドシェア(自家用車活用事業)に関する制度が3月より施行される予定。S.RIDEでは、新制度立ち上げに向け、当局へのアプリデータ提供で協力するとともに、新制度に対応したアプリ開発も行なっている。新制度対応に関する詳細は、別途発表する。

併せて、寿交通とチェッカーキャブ無線を加えたタクシー会社5社で、乗務員の勤務体制や運行エリアを調整する取り組みも順次開始。タクシー供給不足の早期解決に向けた取り組みを強化する。

S.RIDEは、ソニーグループが保有するAIとIT技術を活用した需要予測サービスをタクシー事業者に提供するほか、空車で走っているタクシーが捕まりやすい場所をアイコン表示する新機能「バーチャルタクシースポット」を2023年12月からアプリユーザー向けに提供。「流し」によるタクシー営業の効率化も併せて支援することで、供給不足の課題解決に貢献するとしている。