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ヤフー広告、140億円相当のクリックなどを無効・非課金化

LINEヤフーは、広告サービスの品質向上を目的とした2023年度上半期(4月1日~9月30日)のレポート「広告サービス品質に関する透明性レポート」を公開し、広告の非承認数などを明らかにした。上半期は約4,400万件の広告素材を非承認とした。アカウントの非承認数は3,914件で2022年下半期から増加し、事前検知により不正と判断された無効広告は、広告費に換算すると全体で約140億円相当になり、すべて非課金化の処理が行なわれた。

同レポートは、ユーザーや広告主、広告会社、広告配信パートナーに、Yahoo!広告を安心して利用してもらうことを目的に実施。広告審査実績(非承認とした広告素材数、広告アカウント、広告掲載面や、非承認理由の内訳など)を2019年から公開しており、今回で8回目となる。

広告審査では、広告単位の対応だけでなく、違反表現を繰り返したり、大量の非承認広告の入稿を行なったりする広告アカウント自体を非承認・停止している。

その結果、2023年度上半期は3,914件のアカウントを非承認とし、2022年下半期(非承認数:3,824件)と比較して、約2%増加。非承認理由としては、「不正な広告表現や広告手法」の基準での非承認が増加した。

中でも増加傾向にあるのは、ダークパターン(一般的にユーザーが気付かない間に不利な判断・意思決定をしてしまうよう誘導する仕組みのウェブデザイン)とも呼ばれる、事実ではない内容を掲載してユーザーをだますおそれのあるサイト。また、「性的な商品、サービス」の基準での非承認も増加し、電子書籍や出会い系サイトといった広告商材における非承認が目立った。

ダークパターンは、不正な広告表現や広告手法の一つとして昨今問題視されており、消費者庁からも注意喚起が出ている。Yahoo!広告においても、事実でない情報を掲載してユーザーをだますサイトは不正広告と位置づけ、これらの手法は不当景品類及び不当表示防止法や特定商取引法などにも抵触するおそれがあるという。

広告素材の審査では、ディスプレイ広告において、広告掲載基準「ユーザーの意に反する広告の禁止」の項目での非承認が増加。キャンペーン期間外で表示できないなど「通常の環境で表示することができないサイト」の入稿数が増加したことが要因の一つとしている。

また、広告掲載基準「ターゲティング対象であると認識される表現」の項目での非承認も増加。「○歳のあなたへ」 「○〇(コンプレックス)の気になる方へ」などのような、ユーザーがターゲティング対象であると認識するような表現はユーザーに不快感を与えるおそれがあるため掲載不可としている。

広告掲載面の事前審査の非承認割合は、約25%(2022年下期の非承認割合:約22%)という結果になった。非承認理由については「ポイントサイト」や「個人・実体不明事業者」などが増加傾向にある。

Yahoo!広告では、広告配信ネットワーク全体のモニタリングを24時間体制で行なうことで、広告トラフィックの品質管理を実施している。この品質管理により、無効なトラフィック(広告リクエストや広告インプレッション)や、無効なクリックの排除が行なわれている。

無効なトラフィックには悪意のないものもあるが、中には、ユーザーに見せかけたボット(自動的にタスクを実行するプログラム)による悪質なインプレッションやクリックなど、広告費を不当に搾取する「アドフラウド(不正広告)」も含まれる。

その結果、2023年度上半期に事前検知した無効クリックは、広告費に換算すると全体で約140億円相当になるとする。この金額は、広告主の費用にならないよう、非課金化の処理が行なわれている。