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Uberでテスラを呼ぶ 「Uber プレミアム EV」スタート

Uber Japanは、日の丸交通と連携し、ハイヤー車両をアプリで配車できる「Uber プレミアム」の新メニュー「Uber プレミアム EV」の提供を開始した。アプリからEV(電気自動車)のテスラの車両を指定した配車が可能になる。サービス開始時点では千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区への配車が対象。

Uberにおいて、ハイヤー車両にEVを指定できるサービスは海外ではすでに提供されているが、国内では初めての取り組み。採用される電気自動車はテスラの「モデル Y」で、日の丸交通が東京都内に30台を配備、2024年中には合計100台にまで拡大する予定。これらの車両はすべて「Uber プレミアムEV」専用車両として運用される。

日の丸交通に「Uber プレミアムEV」専用車両として導入されたテスラ「モデルY」
モデルYの内部
ガラスルーフは都心や観光客の利用にも最適としている

日の丸交通では、足立区の事業所を移転・リニューアルしたのを機に、充電設備として6基の「テスラ スーパーチャージャー」を新規に導入している。事業所の立体駐車場の中だが、出入り口に最も近い場所に設置されており、ハイヤー車両の充電のほか、一般のテスラオーナーも利用できる。足立区では初のテスラ スーパーチャージャーの設置場所になる。営業時間は24時間365日で、充電時の駐車料金は無料。所在地は東京都足立区関原一丁目12番21号。

足立区の事業所はテスラ スーパーチャージャーを設置、一般のテスラオーナーも利用できる
6基のテスラ スーパーチャージャーを設置。日の丸交通の車両と共有する形だが、日中は外に出払うため空いているのではないかとのこと
充電する様子
駐車して、ケーブルを挿せば充電が開始される
充電が始まったところ
センターコンソールのモニターに充電状況を表示

Uber、日の丸交通、テスラの3社が連携した取り組み。Uberは海外ですでに提供しているメニューであることから、EVを指定して乗車したいという訪日外国人観光客の要望にも応えられるとする。

日の丸交通は、今回の取り組みを、環境に配慮したサービス展開を加速させるきっかけにする。足立区の新しい事業所内にあるスーパーチャージャーを一般開放するといったこれまでにない試みも行なう。

テスラの「モデル Y」の導入にあたっては、日の丸交通でも実際の環境でテスト運用を繰り返したとのこと。80%の充電状態を基本とし、各種の装置を動かしながら、日中の航続距離として必要な300km弱をクリアするといった点や、ガラスルーフが都心での運用に合うことなどが語られている。また、若い世代にはテスラの車両が好意的に受け入れられている点を指摘、働き手を募集する面でも有利になるのではないかとした。通常のタクシー車両への採用も検討するが、まずはハイヤー車両でサービス拡大を図っていく。

Uber Japan モビリティ事業代表の山中志郎氏(左)、日の丸交通 代表取締役の富田和孝氏(右)
日の丸交通の足立区の事業所が移転・リニューアル、11月10日に開所式が開催された
テープカットの様子
地元の議員やテスラからも出席者