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アシックスの技術と仏コルテの伝統が融合したレザーシューズ 濃淡仕上げが要

アシックスジャパンは、ビジネスシューズ「RUNWALK」シリーズから、フランスの高級靴ブランド「CORTHAY(コルテ)」とコラボレーションしたシューズを9月27日に数量限定で発売した。両社はローンチイベントを実施し、コルテブランドを立ち上げたピエール・コルテ氏の話も聞けた。

コラボモデルは、「RUNWALK EN PISTE CLASSIC 244LX」(以下、クラシック)と「RUNWALK EN PISTE HYBRID 245LX」(以下、ハイブリッド)の2品番。価格はクラシックが93, 500円、ハイブリッドが82,500円。生産はアシックスで、日本国内。販売はアシックスランウォークギンザ、伊勢丹新宿店など。

RUNWALK EN PISTE CLASSIC 244LX(クラシック)
RUNWALK EN PISTE HYBRID 245LX(ハイブリッド)

コルテは、ピエール・コルテ氏が1990年にパリのヴァンドーム広場近くで立ち上げたブランドで、「伝統と革新の融合」をブランドコンセプトとしている。コラボレーションではコルテが継承するフランスの高級靴製造の「伝統」と、アシックスがスポーツシューズの開発で培った技術による「革新」を融合している。

コルテのシューズ

デザイン面で共通する特徴は濃淡仕上げ、いわゆるグラデーションのようなカラーリングで、製品開発において苦労したポイントの1つ。ディテールへのこだわりから、ミリ単位での調整を繰り返しながら仕上げたという。

クラシックでは美しい流線形のシルエットやサイドの優雅なカーブの強調、ハイブリッドではパーツの切り替え部に施すことによるドレス感の演出を狙いとして、濃淡仕上げを採り入れている。

クラシック
ハイブリッド

RUNWALK EN PISTE CLASSIC 244LX

クラシックはコルテの代表モデル「アルカ」のシルエットと、アシックスが展開する「RUNWALK」の履き心地の良さを融合。足の甲からつま先部分にかけての傾斜の付いたアッパーと、クラシックカーのボンネットと言われるつま先部分は、アルカの木型を使用して製造している。

アシックスのクラシック(手前)とコルテのアルカ(奥)

靴を履くときの足入れの良さは、アシックス側で設計。また、靴底はRUNWALKの代表モデル「WR819P」と同じタイプで、衝撃緩衝機能「GEL(ゲル)」を搭載するとともに、すり減りやすい部分には耐摩耗性に優れた「AHAR(エーハー)ラバー」を配している。また、靴底中部に樹脂パーツを配置することで歩行時の足のねじれを軽減するという。

アッパーの素材はフランス産の上質な原皮を使用したキップレザー。サイドにはアシックスストライプを、パーフォレーション(大小の穴を組み合わせた穴飾り)と色の濃淡をつけることで表現している。

パーフォレーションと濃淡によるアシックスストライプ

RUNWALK EN PISTE HYBRID 245LX

ハイブリッドは、ドレス感がありつつカジュアルに履きこなせる大人のスニーカーを狙いとしたシューズ。スニーカーながらビジネスに合わせられるよう仕上げたという。

アッパーはクラシック同様フランス産のキップレザーで、濃淡仕上げとあわせてドレス感を演出。また、さまざまなシーンでスタイリングに取り入れられるよう、ライニングには防水透湿性に優れた「ゴアテックスファブリクス」を採用している。

かかと部にはクラシック同様にGELを搭載したほか、フィット感とクッション性に優れたハーフカップ中敷を使用し、やわらかな履き心地を実現したという。靴底はスムーズな体重移動を考慮した意匠とし、屈曲性にも配慮。また、AHARラバーを配している。

2つのコラボレーション製品についてピエール・コルテ氏は、「サンプルの過程から生産、最終的に製品になるまで関わってきたが、クオリティなどすべてにおいて満足している」とし、アシックスの技術については「ソールのテクノロジーが印象深い。実際に履いてみると、ソフトだけれども反発性もあり、歩行を助けるとても素晴らしいテクノロジーだと思う」と感想を話してくれた。

ピエール・コルテ氏