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セブン&アイ、そごう・西武の9月1日売却を発表

西武池袋本店(6月撮影)

セブン&アイ・ホールディングスは31日、そごう・西武を米投資ファンドのフォートレス(Fortress Investment Group)に売却することを決定した。株式譲渡の実施期日は9月1日。

そごう・西武の売却方針は、2022年11月に譲渡契約を締結。フォートレスは、ヨドバシホールディングスをビジネスパートナーとして、そごう・西武の企業価値の最大化に努めるとしていたが、雇用の維持やヨドバシ出店への反発などで、譲渡が延長されてきた。

また、8月31日には西武池袋本店において、そごう・西武労働組合によるストライキが実施され、全館臨時閉館とするなど、親会社のセブン&アイと、そごう・西武、そごう・西武従業員らの間で溝ができている。

池袋西武本店はストにより8月31日は全館閉館

一方、セブン&アイHDでは、「譲渡後の西武池袋本店のリニューアルプランを含め、これまで約9カ月にわたり説明・協議を重ね、そごう・西武の西武池袋本店の今後の在り方について一定の理解が得られた。新たな体制の下で継続的に協議を重ねていく目途がついた」と説明。「事業の継続」と「雇用の継続」に配慮したリニューアルプランについてフォートレスに要請した結果、そごう・西武の企業価値について300億円の減額を行なうなど、フォートレスとの間で合意していた譲渡の実施の前提条件の一部を変更、9月1日に譲渡の実施を遂行することを決定した。

また、セブン&アイHDの連結子会社であるセブン&アイ・フィナンシャルセンターが有するそごう・西武に対する貸付金約1,659億円のうち、約916億円を放棄することも決定している。