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駅の個室ブースで法律・保険の相談。不動産賃貸・占いも

富士フイルムビジネスイノベーションとタイムリープは、駅などに設置されている個室型ワークスペース「CocoDesk(ココデスク)」において、「オンライン相談サービス」に関する実証実験を4月22日に開始する。実施場所は、東京メトロ溜池山王駅(出口5方面)、秋葉原UDX、京急川崎駅(改札内)、田町センタービル、ジョイナステラス二俣川の5カ所。

富士フイルムビジネスイノベーションと東京メトロが共創し提供しているCocoDeskと、タイムリープが提供している遠隔接客システム「RURA」を組み合わせたサービス。従来はサービス事業者が店舗窓口で行なっていた相談等を、利用者の生活動線上で、プライバシーが保たれた空間で行なえるようにする。

同サービスで実施するのは、「保険相談」「法律相談受付」「不動産賃貸相談」「メンタルヘルスサポート」「占い」。利用者は、対象のCocoDesk内に設置された、オンライン相談サービス専用のパソコンとカメラ付きのディスプレイを使用し、オンライン相談サービスを受けられる。

基本時間はサービスにより異なり、20分から60分。CocoDesk利用は無料で、サービスごとに料金が発生する場合がある。即時利用する場合はCocoDeskに設置しているタブレットを操作し入室する。各ブースから希望のサービスを選択すると、該当事業者の担当者につながる。オンライン相談サービス公式サイトから事前に予約をして利用することもできる。

各サービスの提供事業者は、保険相談がアイリックコーポレーション(保険クリニック)、法律相談がアディーレ法律事務所、不動産賃貸相談がApaman Property(アパマンショップ)、メンタルヘルスサポートがダイヤル・サービス、占いがMari-Ciel(マリーシェル占い館)。

実証期間は3カ月間程度を予定。実証実験の結果を踏まえ、今後サービスの追加を検討する。

サービス提供の背景には、新型コロナウイルスの流行による、ビジネスシーンにおけるオンライン会議の一般化、生活関連サービスにおけるオンライン面談の拡大がある。一方でオンライン面談には、「自宅やカフェなどで周囲に人がいる環境ではプライバシーに関する内容は話しづらい」「通信環境やパソコンなど必要な設備が整っていないため手軽にはできない」といった課題もあるとする。

こういった課題を解決するため利用者に「プライバシーが確保され、利便性も高い店舗体験」を提供するとともに、サービス事業者には「生活動線にある個室空間を企業間でシェアし、顧客接点とする」新しい店舗の形を提供することで、時代の変化に対応した新たな価値提供を目指す。