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東京ドーム大規模リニューアル。完全キャッシュレス化

読売新聞グループ本社、読売巨人軍、東京ドーム、三井不動産の4社は、東京ドームで過去最大規模のリニューアルを実施。2022年3月にオープンする。従来の約4.4倍の面積となる国内最大級のメインビジョン新設や、入場ゲートおよびコンコースのデザイン刷新、多様な観戦スタイルに対応した新たな観客席の設置に加え、完全キャッシュレス化や顔認証技術の導入などのDXを行なう。

メインビジョン単体の面積として国内スタジアムで最大規模となる、横125.6m、面積約1,050m2のフルカラーLEDメインビジョンを設置。従来のメインビジョン(約238m2)と比較して面積は約4.4倍に拡大する。

メインビジョンに加え、東京ドームとして初めて、ライト側とレフト側の外野フェンスそれぞれにフルカラーLEDの映像送出装置(リボンビジョン)を設置。両翼ポール傍から右中間・左中間に向かって外野フェンス上端に帯状に取り付けられ、横幅は2面合計で約107m。約4mの外野フェンス高に対して上部約3分の1にあたる1.28mがリボンビジョンとなる。

東京ドーム場内のLED照明器具約650台をDMX(DMX512)連動によって制御するシステムも導入。DMXは照明器具の調光などの制御を行なうための通信規格で、これに連動したシステムを構築することで、メインビジョンの映像や音響と連動させた照明パターンの再生が可能となり、躍動感ある球場内演出が実現できるようになる。

入場ゲートや場内コンコースのデザインも刷新。場内コンコースには約260台のデジタルサイネージを導入。座席から離れているときもこれまで以上に多くのエリアで試合映像などを見られる。

内野22ゲートと外野25ゲートのエントランスには大型ディスプレイを設置。東京ドームのメインゲートである22ゲートでは、大型LEDディスプレー3面(6.5×3mが1面と、5×3mが2面)に加え、16本の天井LEDディスプレーを設置し、非日常的な球場空間を演出する。ジャイアンツファン専用ゲートである25ゲートでは、9×2.5mの大型ディスプレーで様々なジャイアンツコンテンツを演出する。

2階コンコース
25ゲート内エントランス イメージ

25ゲートのデザインも変更。ジャイアンツカラーを施し、中央にプライマリーマークを装飾した象徴的なデザインに一新する予定。イメージは後日公開される。

25ゲート外観

多様な観客席を設置

観戦スタイルが多様化するニーズに応え、新たな観客席も設置する。

「THE 3rd PLATINUM BOX」は、白を基調としたL字のソファを1階席3塁側スタンド内に配置した、4人定員のグループ席。座席には、テーブル、試合の中継映像用モニター、スマートフォンなどを充電できる電源も備える。

「SKY TERRACE」は、2階席の前方ブロックに位置する、クッション性のある座面がついたベンチソファタイプのグループ席。グループ観戦がしやすいように周囲を木目調の仕切りで囲い、前方には食事や飲み物を広げて食べられるカウンターを設置する。

「MASU CABANA」は、2階コンコースMASU SUITEの並びに位置する半個室のグループ席。前方にソファセット、後方にカウンター席を配置したレイアウトで、“リゾート”をコンセプトにした内装やインテリアを設える。室内には、試合中継映像用モニター、スマートフォンなどを充電できる電源、コート掛けなどを備え付えている。

「CRAFT COUNTER」は、2階コンコースの外野寄りに位置する、ペア観戦用のカウンター席。厚みのあるカウンターには真鍮の席番プレートをあしらい、座席には飾り鋲を施すなど、クラフトマンシップを感じられる仕様とした。カウンターのみ設置した立ち見指定も販売する。

その他、車いすエリアを22席から30席に、ダイヤモンドボックスを160席から290席に拡大。チャンピオンシートの設定位置を変更し、座席数を321席から367席に増設するなど、バックネット裏後方エリアを一体的に刷新する。

また、JCBバックスクリーンクラブ 専用ラウンジの改装やプレミアムラウンジもフルリニューアルされる。

スイートエリアは「THE SUITE TOKYO」としてフルリニューアル。専用のゲートおよび専用フロアを有し、個室で食事を楽しみながら、野球を観戦できる。

全ての支払いをキャッシュレス化

全売店、客席販売、場内チケットカウンターを完全キャッシュレス化。2020年から環境整備を行なっていたが、脱現金へシフトすることで接触機会を減らし、売店等での待ち時間を短縮する。巨人戦のほか、東京ドームで開催される他のスポーツ・音楽等の催しでも適用される。なお、場内には「DXサポートデスク」を設置し、初めてキャッシュレスを利用する人へのサポートも行なう。

利用可能な決済方法は、クレジットカードがVISA/Mastercard/JCB/American Express/DISCOVER/Diners Club/銀聯。電子マネーは、非接触IC決済が交通系IC/nanaco/iD/QUICPay/Edy/WAON。電子マネーコード決済はPayPay/d払い/楽天ペイ/LINE Pay/Alipay/WeChat Payほか。

パナソニック システムソリューションズ ジャパンのシステムを活用し、一部の入場レーンで顔認証による入場が可能になる他、店舗での決済も可能になる予定。顔画像の登録方法などは、後日読売ジャイアンツ公式Webサイト等で発表される。