ニュース

毎日の服装・予定を一緒に記録するカメラ「MiLOG」 “前と同じ服”を回避

MiLOGのカメラ

Shiftall(シフトール)は、ネット接続型カメラがセットになった服装ログ記録サービス「MiLOG」(ミログ)を開始した。同社のWebサイトから申し込める。サービス利用料は月額490円。初期費用は不要で、月額料金にカメラのレンタル費用、アプリ、サービスの利用料がすべて含まれる。

MiLOGは、鏡に取り付ける専用カメラを使い、その日の服装を、カレンダーの予定や天気・気温と一緒に記録できるサービス。カメラのボタンを1回押すだけで撮影とクラウドへの保存が完了する簡単な操作方法も特徴。専用アプリからはログの確認が可能。

アプリはGoogle カレンダーと連携でき、その日の予定や天気と一緒に服装を記録し、あとからこれらを検索できる。例えばカレンダーに登録した「同窓会」や「●●さんと食事」といった予定と一緒に服装ログを記録していた場合、アプリで予定を検索して、過去にどのような格好で出席したのかが分かる。

過去のイベントと服装の組み合わせ、参加者のメールアドレスなどを自動的に参照し、「被り」をランプで光って知らせる機能を搭載しているのが特徴で、例えば「今日の同窓会に、前回と同じ服装で出席しようとしている」といったことが事前に分かるようになっている。

カメラには大光量のLEDライトが搭載され、撮影時には白く発光。服装が被っていない場合は緑に、被っている場合は赤に光り、すぐに分かるようになっている。

カメラはWi-Fiで家庭のネットワークに接続する仕組み。大きさは116×35×41mm(幅×高さ×奥行き)、重さは80g。鏡への取り付けについては、両面テープか吸盤で取り付けベースを固定、ベースとカメラは磁石で固定される。シャッターボタンを押すための赤外線リモコンが付属し、手が届きづらい場所に設置しても撮影できるようにしている。

内蔵バッテリーで駆動し、USB-C端子で充電する。1回の充電で約30日間動作する。なお、初期費用やカメラ本体代金も不要(レンタル扱い)だが、サービスの契約には10カ月間の最低利用期間が設けられており、期間内の解約には解約金5,500円がかかる。

ハードウェアはカメラだけ、スマホアプリより手軽で確実に

Shiftall 代表取締役CEOの岩佐琢磨氏は、2019年にコンセプトを発表した「スマートミラー」がMiLOGの基になっているとした上で、鏡自体を製品にすると、大きさや置ける場所、デザインなど、居住環境や好みに関連するさまざまな課題が表面化したとし、服装のログを残して活用するというコアを残して方向転換、製品化にこぎつけたのがMiLOGであるとした。

Shiftall 代表取締役CEOの岩佐琢磨氏

他社のスマートフォンのカメラアプリでは、すでに同様のものはあるとするものの、“着替えている最中に、スマートフォンをどこに置いているか”は、仕事部屋だったりリビングだったりと、人によりさまざまという。加えて、手をのばす自撮りの形では全身を写すことは難しいことが多く、スマートフォンアプリでは毎日快適に使うには限界があると指摘、鏡にあらかじめカメラを取り付けておき、ワンボタンで簡単に操作が完了するMiLOGの特徴をアピールした。

なお、MiLOGのカメラは家族など複数人の利用には対応しておらず、アプリとカメラが1対1で紐づく形。複数人の利用への対応は、要望に応じて検討していくとしている。

電子メモ「QROQY」販売開始

このほか、2021年の1月に発表、第1四半期に発売するとしていたものの、コロナ禍の影響で生産が遅れていた電子メモ「QRORY」(クロッキー)が12月3日に発売された。価格は19,999円。アプリやクラウドサービスの利用は無料。

電子メモ「QRORY」

手書きメモをスマホと共有できる電子ペーパー「クロッキー」。Shiftall

格安フルトラ「HaritoraX」最新版ファームウェアのデモ

3日に開催された発表会ではこのほか、同社が販売するフルトラッキングデバイス「HaritoraX」(ハリトラックス)について、最新版のファームウェアによるデモも披露した。価格は27,900円。Windows PCとOculus Quest 2などの無線VRゴーグルと組み合わせて利用する。

「HaritoraX」のデモ。胴体と両足に装着しているのがトラッキングデバイス

最新版ファームウェアでは、足首に装着するサブユニットのセンサーを有効化し、足首の動きをトラッキング可能になっている。これにより、立っている、足を上げているといった状態にかかわらず、足首の動きがモデルに反映される。

つま先の動きも追従可能に

HaritoraXは外部カメラを使わず、装着者の上半身より下の動きをモーションセンサーでトラッキングするデバイス。10時間以上という長時間駆動も特徴。起動時のキャリブレーションを丁寧にやる必要があるものの、なれるとすぐに終わらせることができる。カメラを使わないことで遮蔽物によるトラッキングの不具合が起こらないほか、「デバイスを着けたまま毛布を被って雑談する」といった、まったりとした利用スタイルも可能という。岩佐氏によると、9割以上はVRChatで利用されており、残りはVtuberが利用しているとのことだった。

なお岩佐氏によると、同社は現在、VRやメタバース関連に大きく注力しているとのこと。CES 2022に出展予定で、これらの分野の新製品を複数発表予定であることも明らかにされている。