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アイロボット、29800円のプログラミングロボ「Root」。教育市場参入

アイロボットジャパンは1月19日、プログラミング教育分野への参入を発表。プログラミングロボット「Root」を2月19日から発売する。価格は29,800円。

「Root」は本体サイズが13.4×14.9×4.5cm(幅×奥行き×高さ)。重量は約0.49kg。最大稼働時間は5時間。バッテリー充電時間は3時間。壁に当たったら跳ね返るバンパーや段差センサーのほか、プログラミングによって光ったり、音を出したり、マジックペンを使って絵を描いたり消しゴムで消したり、裏面の磁石でホワイトボードを垂直移動することもできるロボット。

Rootの表側
Rootの裏側

次世代のエンジニアを育成する「小さなルンバ」のようなロボットで、アイロボットが長年取り組んできたSTEM教育への情熱を形にしたものだという。無料でダウンロードできる専用アプリでのプログラミングにより、走る、光る、描く、音を奏でることが可能で、子供のワクワク感を刺激し、自由な発想を創出できるとしている。

磁石でホワイトボードにくっつく
プログラミングで自由な操作が可能

USB充電ケーブル、折り畳み式ホワイトボード、デコレーションシール、ホワイトボードマーカー 2本、拭き取りクロスが付属する。学校法人または教育機関の購入は、iRobot Education認定販売代理店エルモ社から。

アイロボットのSTEM教育

ルンバとRoot

アイロボットでは2009年からSTEMプログラムを社内に導入、日本でも2017年からボランティア社員によりルンバの実機を使ったプログラミング教室を開催するなどSTEM教育に力を入れてきた。今回の「Root」導入にあたり、CEOのコリン・アングル氏は以下のようにコメントを寄せた。

「アイロボットでのSTEM教育の目的はプログラミング技術の習得のみならず、子供たちにロボットやモノづくりに興味を持ってもらいエンジニアとしての一歩を踏み出すことで、将来アイロボットで共にロボット開発に取り組んでもらおうという意図があります。性別や人種、年齢、レベルを問わず、子供たちに平等に学びの機会を与え、後押しすることがアイロボットの願いです」

ブロックプログラミングから本格テキストコーディングまで

Root

プログラミングロボット「Root」の名前の由来は、子供が感じる楽しさやワクワクの「根っこ」の部分を大切にしたい、という想いから。専用アプリはブロックをつなげて簡単にプログラミングするLevel1から、本格的なテキストコーディングのLevel3まで3段階のレベルで構成されており、小学校教育の全ての教科ならびに中学校でのプログラミング授業で使えるようデザインされているという。

専用アプリ「iRobot Coding」はWebブラウザ(Chrome、Edge)のほか、iOS、Androidから利用できる。コードのシミュレーションをすることもできるので、実際のロボットが手元になくてもアプリのみで自作のプログラムを作成し、確認できる。また、クラウド上に作成したプログラムを保存することで世界中のプログラマーにシェアすることも可能。

Rootのコーディングレベル1
コーディングレベル2
コーディングレベル3はテキストコーディング

合計1,000台のロボットを小学校に無償提供へ

淑徳小学校での授業風景

1月19日から「みんなでRoot!プロ ジェクト」の参加校をRoot専用ホームページ「iRobot Education」上で募集する。全国の小学校を対象にRootを配布するプロジェクトで、1校につき6台、合計1,000台のロボットを無償提供する。本プロジェクトは2020年から小学校で必修となったプログラミング教育を本格導入するための支援施策の一つで、参加校には自作のカリキュラムや作品を発表するイベントなど、インタラクティブな展開も視野に入れているという。応募は先着順。

教師側も教えやすいという