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空中画像に指で触れて操作「DNP非接触ホロタッチパネル」

大日本印刷は、画像を空中に浮遊させて表示し、この像に指で触れて操作できる「DNP非接触ホロタッチパネル(ホロタッチ)」を開発した。

リップマンホログラムの技術を活用したもの。3次元画像の表現に優れ、画像を記録したフィルムに一定の角度からLEDなどの点光源の光を当てることで、フィルムから離れた空中に画像を浮かび上がらせることができる。浮遊距離は約50mmまで調整可能。

「ホロタッチ」は、フィルムに描画した操作ボタンなどを空中に浮遊させ、赤外線などで空中の位置を検出するセンサーと組み合せた独自システムで、特許出願済。既存の端末に取り付けてタッチレス化を実現する。軽量コンパクトな設計とし、大型の設備を導入する必要が無く、低コストで導入できるとしている。

情報端末のディスプレイ上にフィルムをセットし、点光源となるLEDなどの光を当てることで、ホログラムに描画された操作ボタンなどが空中に浮かび上がる。

ホログラムフィルムに記録した2次元の柄(細かい線・点や図版等)を、センサーの検出面と同じ空中の位置に浮遊させて表示することで、手指が触れると反応する柄を目視できる。空中の一定の位置で指を止める動作は難しいが、ホロタッチでは手指に反応する柄を目視できるため、空中での指操作が容易という。テンキー・矢印キー・決定キー・キャンセルキー等の汎用的な入力ボタンにすることで利用者の直感的な操作を可能にする。

フィルムは厚さ0.1~0.2mm(センサーユニット含まず)。フィルムサイズは最大でA4判(210×297mm)程度。

DNPは、リップマンホログラムのフィルムを日本で唯一量産可能な技術を持ち、2021年度に製品化を目指す。コロナ禍の非接触ニーズによって店頭受付端末・レジ端末・券売機など既存の入力端末に後付けで利用する企業や団体のほか、端末やセンサーのメーカー等にホロタッチを提供し、2022年度に関連のサービス等も含め30億円の売上を目指す。

設置イメージ