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「ニューイヤー駅伝」でGPSによる選手の位置表示。TBSやNTT西など

NTT西日本、TBSテレビ、日本実業団陸上競技連合など5社は、GPSを使ってリアルタイムに駅伝などロードレース参加選手の位置情報を配信するシステムを開発した。

スポーツ競技で選手の位置情報を可視化する取り組みは世界中で行なわれているが、駅伝やマラソンなどの競技では、電波環境や選手が装着するGPSデバイスの大きさなどが課題となっていた。

今回のシステムでは、GPSを搭載した小型・軽量のカード型チップを選手のナンバーカードに装着。大会関係車両にIoT無線技術「Private LoRa」の無線基地局を搭載し、選手が装着するGPSデバイスからの位置情報を走行中の車両で受信する(Drive-By技術)。

これにより、選手の位置情報をほぼリアルタイム受信し、テレビのデータ放送、スマートフォン等のWebサイトで選手の位置情報を確認できる。カードのサイズは57×89×10mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約18g。日本の衛星測位システム「みちびき」にも対応。

今回は、2020年1月1日にTBSで放送される「ニューイヤー駅伝inぐんま~第64回全日本実業団対抗駅伝競走大会~」のデータ放送画面に、出場37チームの順位を表示。また、関係者向けには実際の地図上に選手の位置を表示する機能を提供し、より選手の状況がわかるようにする。小型・軽量のGPSデバイスを使ったロードレースのライブ中継は初めての試みという。

今後は、選手の位置情報データの収集間隔を短縮し、位置情報表示のさらなる高精度化を目指す。また、今回養ったノウハウを元に、他のロードレースでの展開も検討するという。