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リアルタイム文字起こしできる音声翻訳機「Langogo」。日本本格展開

左からパルス代表取締役社長 黒瀬一仙氏、Langogo Technology 帳岩CEO

Langogo Technologyは、リアルタイム音声翻訳機「Langogo」の日本市場における本格展開を開始する。12月1日からの「Langogo Genesis」の店舗販売開始と、2020年初頭に展開する新商品について発表した。

Langogoは、104言語に対応したリアルタイム音声翻訳機。グーグル、マイクロソフト、テンセント、バイドゥなど、世界24の翻訳エンジンと連携し、「話す」「訳す」「伝える」のそれぞれに適したAIサーバーと接続して、高速・高精度の翻訳ができるという。世界で初めて実現した「1ボタンによる双方向翻訳」が最大の特徴としている。

サーバーは中国・香港、アメリカ、フランス、日本の4カ所に設置。電源を入れた際に1番近くのサーバーに接続することで、高速で翻訳できるストリーミング翻訳を実現しているという。

Langogo Technology 帳岩CEO
発表会での同時通訳機能例

ラインナップは、録音・翻訳・文字起こし機能と通信機能を搭載し、海外渡航や訪日外国人対応などトラベルシーンに適した「Genesis」、Genesisの機能にHiFi同時通訳や画像翻訳などを追加したハイエンドモデルの「Summit」、音声翻訳と画像翻訳に対応したレンタル・リースモデルの「Share」、録音・文字起こし機能に特化した「Minutes」の4種類。MinutesとGenesisはすでにECで発売中のモデルで、店頭販売はGenesisのみ。Shareは中国で展開中。Summitが今回初めて発表された新モデル。

Genesisは、録音、文字起こしに加え、AI音声翻訳機能を搭載し、ボタン1つで言語を自動的に判断する。eSIMにより電源を入れるだけでその地域のネットワークに接続し、Wi-Fiルーターとしても利用できる。対応の通信機能は、2G、3G、4G、Wi-Fi。AI音声翻訳機能により、言語を自動で判断する。21日のアップデートで音声の即時文字起こし・翻訳とクラウド動機に対応。文字データはクラウド上にテキストデータとして保存され、スマホやPCから編集できる。外形寸法は122×54.5×13.5mm。重量は115g。液晶サイズは3.1型。連続使用時間は6時間。

Langogo Genesis

店頭販売は12月1日より開始。価格は28,000円。販売店舗は全国のラオックスで、その他の量販店にも順次拡大する。

また、Langogoの日本進出を記念し、先着2万台限定で、Genesisの購入特典となる、通信料無料の期間を2年間から3年間に延長する。なお、無料期間終了後の通信料は5,000円/年。

Summitは、Genesisの機能に加え、多人数・多言語の同時翻訳にも対応するフラッグシップモデル。現時点で4人までの同時通訳に対応し、翻訳後のテキストデータが人数分クラウド上に保存されるという。今後、対応人数を9人から10人まで拡大するとしている。また、今後展開する指向性集音マイク「Mini」を着用すると9m先の音声まで録音、翻訳可能。対応のワイヤレスヘッドホンなどを利用した同時通訳でハンズフリーでのコミュニケーションも可能としている。カメラも搭載しており、47カ国の言語を画像翻訳できる。外形寸法は、120×60.5×13mm。重量は164g。液晶サイズは4.0型。連続使用時間は8時間。

Langogo Summit

Shareは、録音、翻訳、文字起こし、カメラによる画像翻訳に対応したレンタル向けのモデル。Wi-Fiルーター機能も備え、60以上の国・地域でデータ通信量無制限で利用可能としている。訪日外国人用の利用を想定しており、空港、ホテル、コンビニエンスストアなどへ設置し展開するという。利用料金は日本の決済システムに合わせて調整中。外形寸法は135×67.5×14mm。重量は182g。液晶サイズは4.0型。連続使用時間は10時間。

Langogo Share

SumitとShareは2020年初頭に販売・レンタル開始予定で、価格・レンタル料金は未定。

Minutesは、録音、翻訳、文字起こしに特化したモデルで、対応の通信機能はWi-Fiのみ。外形寸法は115×45.8×12.6mm。重量は80g。液晶サイズは2.45型。連続使用時間は10時間。日本での店頭販売は検討中としている。

Langogo Minutes

Langogoの日本正規販売代理店パルスの黒瀬一仙社長は、ビジネスニーズにおいては、日本人のビジネスマンの約6割が英語に苦手意識を持っていることから、Langogoを取り入れることで、ビジネスシーンにおける海外とのやりとりの円滑化に役立つとした。

インバウンドのニーズにおいては、近年、訪日外国人が増加しているだけではなく、多言語化されていない地方を訪れることが多いことを挙げ、Langogoを活用することで、多言語対応の不足に対する不満の解消や、地元住民と訪日外国人がコミュニケーションを取れる機会を増やすことで、地方の活性化に繋がるとした。

パルス 黒瀬一仙社長