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ソニーとヤマハの融合現実車両「SC-1」、沖縄で走行開始

ムーンライトクルーズのイメージ カヌチャベイリゾート

ソニーとヤマハ発動機は、共同開発したエンタテインメント用車両Sociable Cart(ソーシャブルカート)「SC-1」を用いたサービスを11月1日より開始。第1弾となるサービス「ムーンライトクルーズ」を、沖縄県名護市のカヌチャベイリゾートと、沖縄市の東南植物楽園で実施する。

SC-1は、超高感度のイメージセンサーを車両前後左右に搭載。360度全ての方向にフォーカスが合された映像を車内のディスプレイに映し出し、車両周囲の環境を一度に把握できるという。搭載したイメージセンサーの高感度特性と内部に設置されたディスプレイの高い解像度により、昼夜を問わずライトなしで認識できるとしている。

ムーンライトクルーズのイメージ 東南植物楽園

加えて、SC-1にはソニーが開発した融合現実感(Mixed Reality)技術を搭載。乗員がディスプレイで見られる周囲の環境を捉えた映像に様々なCGを重畳することで、これまでの自動車やカートでは景色を見るだけであった車窓がエンタテインメント空間となり、移動自体をより楽しめるという。

今回実施するムーンライトクルーズは、日没後にSC-1に乗車して体験するもの。乗員は車両をコントロールすることなく、融合現実感技術が創り出すエンタテインメントコンテンツを楽しめるとしている。

星空のもと、実世界では体験できない超自然体験が出来るツアーとして、コンテンツを2種類展開。乗員の感覚を刺激する仕掛けをいくつも用意しているという。

コンテンツ「NIGHT AQUARIUM」
コンテンツ「赫イ森」

ソニーとヤマハ発動機は今後、移動をエンタテインメント体験の場に変えるSC-1を、ゴルフ場や植物園以外の各種アミューズメント施設や、商業施設などへの展開を目指す。

SC-1の外形寸法は3,135×1,306×1,830mm(全長×全幅×全高)。乗車定員は5名。走行速度は0~19km/h。駆動方式はDCモーター。バッテリータイプはリチウムイオンポリマー電池。搭載モニターは社内が49型4K液晶モニター1台、車外が55型4K液晶モニター4台。自動運転方式は電磁誘導+RFID。