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2次元コードで送り状発行。ヤマト運輸、外国人向け手ぶら観光サービス

ヤマト運輸と全但バスは、19日より、関西地域で初めて、高速バスによる「"観光支援型"客貨混載」を活用した新しい手ぶら観光サービスを開始する。送料は2,030円。区間は城崎温泉から大阪市北区・福島区のホテルまで。

訪日旅行者が、荷物を持たずに身軽に城崎温泉周辺観光を楽しむために、城崎温泉から大阪市内のホテルに簡単に荷物を送れるサービス。

旅行者は、事前に全但バスが運営する城崎温泉ツーリストインフォメーション「SOZORO」のサイト、もしくはインバウンド向け宿泊予約サイト「Visit Kinosaki」で、手ぶら観光サービス(ハンズフリートラベルサービス)を申し込むと、2次元コードが発行される。

城崎温泉で旅館をチェックアウトした後に、「SOZORO」のカウンターに手荷物を持ち込み、カウンターで事前に発行されている2次元コードをかざすと、宅急便の送り状が発行されるので、特に外国人旅行客にとってネックとなる送り状の記入が不要。

「SOZORO」のカウンターで預けた荷物は、城崎温泉から大阪市内にあるヤマト運輸大阪大淀支店まで、高速バスによる「客貨混載」で輸送される。大阪大淀支店で行き先ごとに仕分けされ、各ホテルへ届けられるという。旅行客はホテルで、チェックイン時に受け取れる。

「SOZORO」のカウンターで、2次元コードかざすと送り状が発行される
当日中に大阪市内のホテルで手荷物が受け取れる。

ヤマト運輸と全但バスは、2017年6月より兵庫県豊岡市の神鍋地区において、過疎化や高齢化が顕著な中山間地域においての、バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に、路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始。

他方で、豊岡市には、関西でも有数の温泉地として知られる城崎温泉があり、近年では多くの訪日旅行者が訪れるなど、にぎわいを見せている。

多くの旅行者は、荷物を持ったままの移動で、身動きがとりづらいために十分に観光を楽しめず、結果として城崎温泉周辺での滞在時間が短くなるという課題から、今回のサービスを開始したという。

城崎温泉から大阪の区間のみならず、他の地域でも「客貨混載」を活用した手ぶら観光サービスの拡充を検討するとしている。