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三宅島で自動運転車試乗体験。観光振興を検証

東京の島しょ地域の1つである三宅島で、自動運転車両を活用したモニターツアーが実施される。近畿日本ツーリスト首都圏、アイサンテクノロジー、アークノハラ、群馬大学が、東京都および東京観光財団が委託する「島しょ地域交通サービス」事業を受託。観光目的に特化した実用化に向けた検証として行なう。

自動運転EV観光用モビリティ「eCOM-10」

東京都と東京観光財団では、多摩・島しょ地域への旅行者誘致につなげる取り組みとして、旅行者が観光地を快適に移動できるような交通サービスの整備を推進。「二次交通の課題」「高齢化問題」「人手不足対策」などを見据えて、今後の技術革新が見込まれるモビリティを活用し、『旅行者が観光地を快適に移動できる環境を整備し、旅やライフイベントの充実が可能となるサービス』の確立を目指しているという。

内容は、自動運転自動車「eCOM-10(イーコムテン)」(アークノハラ・群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター共同研究体)、および「Milee(マイリ―)」(アイサンテクノロジー)の2種類の自動運転車両の試乗体験を中心としたモニターツアー。三宅村観光関連事業者、旅行会社など対象とした関係者モニターツアー(出発日12月9日)と、抽選で選ばれた20名の一般モニターツアー(出発日12月13日)の、2回開催となる。

自動運転EVワンマイルモビリティ「Milee」

「eCOM-10」は、群馬大学が社会実装研究用に提供する16名定員の国産車両。今回の事業では、民宿が密集する阿古地区とふるさとの湯を結ぶシャトルバスとして運行する。

「Milee」は、ハンドルやアクセル、ブレーキを一切必要としない、公共交通機関の場所から最終目的地までなど、ラストワンマイル向けの完全自動運転EVワンマイルモビリティ。今回は三宅村交通公園内での試乗となる。将来的には、三宅島における巨樹・巨木の森や火山見学など、個人旅行に対応した新しい観光商品としての利用を期待しているという。

[一般モニターツアー実施内容]
旅行期間:2018年12月13日(木)~15日(土)2泊3日 ※船中1泊・島内1泊
※集合から解散まで添乗員が同行

宿泊ホテル:ホテル海楽(トイレ付和室) グループ毎に1室(風呂は大浴場)

コース概要
12月13日/竹芝桟橋(集合)→大型客船「橘丸」特2等寝台(船中泊)
12月14日/三宅島(宿泊先で仮眠)→ガイダンス→以下のプログラムを3グループに分け実施
・自動運転自動車観光用モビリティ「eCOM-10」を利用した島内ガイド付き観光ツアー
・自動運転自動車ワンマイルモビリティ「Milee(マイリー)」の試乗体験
・電動アシスト自転車を利用した島内ガイド付き観光ツアー
→夕刻「eCOM-10」による星空観賞とふるさとの湯入浴への送迎
12月15日/新鼻新山→大路池→富賀神社→七島展望台→出発港→大型客船「橘丸」2等室→竹芝桟橋(解散)

モニターツアーでの意見交換会やアンケートにより、自動運転自動車を活用した観光振興を検証するとしている。なお、一般モニターの募集は終了している。