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ヲタクのキッチンの選び方【オタク家を買う】

筆者宅のキッチン。オッサン一人暮らしなので当然のように片付いてイナイ

1月に建った新居に筆者が引っ越してから10カ月ほどが経過し、暑さも寒さも経験し、さまざまなシチュエーションで一通りの住宅設備を使ってきた。今回は数ある住宅設備の中からまずはキッチンをテーマとして取り上げる。

筆者のように注文住宅を新築するときは、施主がキッチンを選ぶことができる。普通はどこかのメーカーのシステムキッチンを購入するが、それでもメーカーから製品シリーズ、サイズ、仕様、設備を選んでいけるので、その自由度はハンパない。

どんなキッチンを導入するか、なにから決めて行くかは人次第だと思うが、筆者がどのようにキッチンを選んだかを解説する。

注文住宅を作ったオタクの記録。新居ができてまもなく1年だが、まだまだ続く(予定)

筆者が選んだのはタカラスタンダード「トレーシア」

黒系のキッチン本体がトレーシアで、後ろの白いキャビネットはLIXILのアレスタ。冷蔵庫や電子レンジも白系で統一するために地味に手間とコストをかけている

筆者宅のキッチンは、タカラスタンダードのミドルグレードの商品、「トレーシア」を採用した。ハウスメーカー(トヨタホーム)の標準品ではない別注品だ。ただし背面のキャビネットはハウスメーカー標準品、LIXILの「アレスタ」シリーズを採用している。

コストとしては大雑把にキッチンが160万円くらい、キャビネットが30万円弱くらいだった。といっても、これは筆者が契約した時点での価格だ。住宅設備は価格上昇が続いているので、どのメーカーも10%くらいの値上げを年に何回もやっている。いま同じ構成でやろうとしても、そこそこ値上がっている可能性は高い。

別注品は一般的に高価になりがちで、実際、キッチンに160万円はそこそこの金額だと思う。しかし筆者がオーダーしたタイミングだと、ハウスメーカーの標準品でアイランド型にできるのがLIXILの上位グレード「リシェルSI」しかなく、それに比べるとタカラスタンダードのミドルグレード「トレーシア」の方が若干安価だった。標準品の方が安く済むケースは多いが、筆者の場合、別注品で高くなったわけでもない、と思う。

間取りより先に形状 アイランド型ありきのキッチン選択

キッチンの形状には「I型」「L型」「ペニンシュラ型」「II列型」「アイランド型」などがある。普通は家の間取りに合わせたキッチン形状を選ぶと思うが、筆者は間取りより先にキッチン形状を決めた。

カーテンを開けると視界のほとんどが近隣の家とかになるのでモザイクだらけになってしまうキッチンビュー

キッチン形状にこだわったのには理由、というかキッカケがある。以前、無印良品の注文住宅商品「陽の家」を取材した際、そのキッチンの開放感に感銘を受け、「家を建てるならベストポジションにアイランドキッチンだ!」と思ったからだ。

筆者のアイランドキッチンの裏側は、カウンターになっている。これとは別にダイニングテーブルもあるが、そちらはもっぱら休憩や作業に使っていて、食事はキッチンカウンターを使っている。

このカウンター付きアイランドキッチンの使い勝手が最高にイイ。

料理や飲み物を配膳するのは手を伸ばせば良い。戻すのも簡単だ。天板はフラットな人造大理石で、コンロもフラットなIHなので、全体を一気に拭ける。

掃除しやすさと見た目重視のIHコンロ

カウンター側も含めると天板はかなり広く、調理作業中に食材や調理器具が多くなっても置き場に困ることはない。そもそも冷蔵庫も食器棚も振り向くだけでアクセスできるので、ものの置き場に困ることも少ないが、作業スペースが広く、iPadを置いたりもできるのは便利だ。

キッチンでの調理作業中は、広くて窓が多いリビングルームに向くので、調理作業中は明るくて開放感がある。このキッチンの作業ポジションは、この家で最も開放感が感じられる場所でもある。「調理場に立つ人が最もエラいので最も快適なポジションを与えられる」というのがこの家のコンセプトだ。

まぁ筆者は料理が得意とか好きとかではないのだけど。しかし料理が得意とか好きではない筆者でも、このキッチンのおかげでキッチン作業が苦にならず、基本的に外食やデリバリーに頼らずに済んでいる。

サイズも選べる

キッチンのサイズも細かく設定できる。とくに幅(間口)は選択幅が広く、たとえばトレーシアのアイランド型の場合、277〜217cmのあいだから選べる。

大きさを変えるとキッチンのどの部位が大きくなるかはケースバイケースだ。筆者の場合、当初は257cmを提案されたが、中央の作業スペースを縮めずに済むということで、LDK内の導線を邪魔しないよう、247cmに変更した。部屋の中央に配置されるので、デカすぎると導線の邪魔になりやすい。

天板の奥行きは、トレーシアのアイランド型は105cmか80cmの2つから選べる。80cmはカウンターや裏面キャビネットのない仕様だが、筆者は105cmでカウンターを付けてもらった。足が入るので、高めのカウンターテーブルとして使える。

少し高めのスツールが必要な高さだが、広さは十分なカウンター

天板の奥行きは、メーカーによって選べるサイズが微妙に異なる。100cm未満のメーカーもあるので、キッチンカウンターを広く使いたい人は要チェックなポイントだ。

この幅と奥行きで、狭いと感じることはないし、逆に大きすぎて邪魔と感じることもない。とてもとてもちょうど良い。

キッチンの高さは一般的な85cmではなく、身長176cmの筆者が作業することを前提に90cmとした。一般的なダイニングテーブル(72cmくらい)よりかなり高いので、座って食事するにはハイスツールが必要だ。一方、筆者くらいの身長で高さ90cmだと、シンク内での作業はちょっと低いと感じることもあるが、一般的な85cmのキッチンに比べると、格段に長時間の作業がしやすい。

キッチンの高さは、[身長÷2+5]cmが良いとされる。ホントのところ、身長176cmの筆者にとっては93cmが最適となるが、タカラスタンダードのトレーシアは82/85/90cmからしか選べない。他社でも80〜90cmで2.5cm刻みとかしか選べない製品がほとんどなので、身長175cm以上の人にとってはちょっと低めになりがちだったりする。

「シンク形状」は筆者的重要ポイント

シンクの形状や素材はメーカーごとにさまざまで、同じ商品の同じ素材でも複数のデザインから選べたりする。シンクは、筆者がキッチン選びでこだわったポイントのひとつだ。

まずシンクの素材だが、個人的にはステンレス系でも人造大理石でも良かったが、カウンター天板は人造大理石にしたかったので、シンクも同じくアクリル人造大理石にした。

天板とシンクは別々に成形されたあと、接合されているようだが、同素材なこともあり、継ぎ目は指先でゆっくり触ってもわからないくらい滑らかに接合されている。これが異素材だと段差ができることがあり、そこが汚れたり掃除しにくかったりするので、個人的には同一素材推奨だ。

専用の水切りやまな板をシンク内において使える家事らくシンク

シンク形状は、「家事らくシンク」という商品にした。これは上段と中段にまな板と水切りプレートなどを設置し、作業スペースにできるものだ。シンクの上や中で調理作業ができると、水も使いやすく、天板が汚れるのを防ぎやすく、ゴミも捨てやすい。

シンク形状は、メーカーごとにさまざまなものをラインナップしていて、見比べているだけで楽しいパーツでもある。筆者がタカラスタンダードを選んだ理由のひとつは、シンク形状が気に入った、というところもある。シンク形状もシンプルな方が見栄えが良かったり掃除しやすかったりするが、洗剤やスポンジ、ゴミの置き場があった方が良い、というのが筆者の考えである。

多段構造のシンクを実際に使っていても、シンクの中段はそこまで使わない。魚なんかもシンクの底で処理することが多い。一方、上段はよく使う。水切りは設置しっぱなしだし、まな板はキッチン天板に置くことがなく、必ずシンクの上に置く。

他社や他製品を見ると、シンクの中段が使える製品は少ないが、上段が使える製品は多くのメーカーがラインナップしている。大きめのシンクにすると大きな洗い物が便利な反面、作業スペースが減るので、少なくともシンクの上段が使える製品はオススメだ。

装備は「一番いいのを頼む」

キッチンに付属する装備、水栓やコンロ、食洗機といった装備も選択できる。筆者はこのあたり、あまり深いこだわりはなかったが、必然的に最上位モデルばかりを選ぶことになった。

右がタッチレス水栓。首が伸びるタイプ

まず水栓はタッチレスにしたかったので、定価8万円くらいのものとなってしまった。さらに定価4万円の浄水器水栓も追加している。

コストはかかっているが、良かったと思っている。手が汚れていても使えるタッチレス水栓は、果てしなく便利だ。ただ、タカラスタンダードで現状選べるのは、KVM社製のセンサーに手をかざすと出水・止水が切り替わるタイプなので、切り替え操作のたびに手をかざす必要があり、手間自体は普通の水栓と大差はない。

LIXILやパナソニックだと、吐水口にセンサーがあり、手や食器をかざしただけで出水するタイプのハンズフリー水栓も用意されている。そちらの方が手間は少ないし節水効果もある。あと、浄水も同じ水栓から切り替えられるものもある。いま思うと、水栓だけ施主支給でやっても良かったかな、とも思うところだ。

コンロはタカラスタンダードで選べる最上位モデル、日立の350シリーズにした。ここには深いこだわりがあったわけではないのだが、天板が黒なので、なるべく黒以外のパーツが少なく、フラットなIHコンロを選んだところ、一番いいのになった次第だ。

オーブングリルがかなり優秀

しかしこのコンロ、最上位モデルだけに、Wi-Fiでスマホと連携し、タイマー終了時に通知したり、深皿を使うオーブングリルが使いやすかったりして、一番いいのを選んで正解だったとも思っている。とくにオーブングリルは冷凍唐揚げや冷凍たい焼きをパリッと仕上げられるので、筆者のQoO(クオリティ・オブ・オヤツ)が格段に向上し、体重の増量に貢献している。アカン。

IHコンロを使うのは初めてだったが、火力調整やタイマーなど、いろいろ使いやすく感動している。とくに餃子焼きモードは、安いチルド餃子も羽付きでざくっと焼けるのに感動した。調理が不得意なオッサンにこそ高いIHコンロが必要なのかもしれない。

浅型の食洗機。標準品なのでフロントパネルが同じ柄のホーローにできる

ビルトイン食洗機はあえての浅型だ。タカラスタンダードのシステムキッチンは、浅型の食洗機に限り、シンクの下に設置できるという特徴がある。使用後の食器をシンクから食洗機に移す際、シンクの下の方が水滴が床に垂れるのを防ぎやすい、と思った次第だ。

しかし食洗機はほとんど使っていない。筆者は毎食、皿・スプーン・スパチュラを1つずつしか使わないので、食洗機を使う方が時間も電力もかかるし面倒だからだ。ただ、たまに食事を豪華にするとき、来客時には使うことがあるので、食洗機を入れておいたこと自体は後悔していない。食洗機は最初に導入しておけばカバーをキッチン本体と同じデザインにしたりと収まりが良いので、入れるなら最初から入れることがオススメだ。

キッチン本体の色はブラック系。でも部屋はホワイト系

LDK全体をホワイト系にしつつ、キッチンをあえてブラック系にして目立たせている

キッチンは側面も天板もブラック系とした。天板がブラックだとシンクはホワイトしか選べなかったので、シンクはホワイトである。メインの水栓はブラックもあったが、価格が高いのと、シンクがホワイトで水栓だけブラックも合わないと思ったので、シルバーである。

タカラスタンダードの場合、側面はホーローパネルとなり、その色や柄は選択できる。最上位シリーズ(レミュー)では一部マット調もあるが、基本的には光沢仕上げだ。そもそも表面はガラス質である。ちなみにガラス質ではあるが、ショールームなどではハンマーで殴りつけても割れないみたいなデモが実施されるほど、ナゾに強度・耐久性に優れている。

ホーローは磁石でいろいろ貼り付けられる。見栄えはちょっと残念になるけど……

レンジフードはシルバーだ。これもブラックが選べたが、レンジフードの存在感が強くても仕方ないのでシルバーである。ちなみに磁石が貼り付くので、メーカー非推奨だと思うけどいろいろ貼り付けたりモノを置いたりしてる。

キッチン背面のキャビネットは、トヨタホーム標準品のLIXILのキャビネットを採用している。通常、キッチンとキャビネットは同じメーカーを選び、同じ色・柄にするケースが多いと思うが、この家は内装をホワイト系の明るい色で統一し、キッチンだけブラック系で目立たせることを狙ったので、あえて別系統の色である。色や柄を揃えないなら、メーカーも別で良いので、安価なメーカー標準品だ。安価ではあるがLIXILだけあって炊飯器置き場は排気ファン付きだったり機能はしっかりしている。

後悔ポイントはコンセント

使っていて微妙に不便さを感じるポイントもいくつかあるが、もっとも後悔しているポイントは、キッチンにコンセントがないことだ。

キッチンにコンセントを設置できるメーカーは、実は多くない。いや、多くなかった。筆者がオーダーした時点では、主要メーカーではLIXILとパナソニックだけだったと記憶している。しかし現在はタカラスタンダードでもコンセント設置が可能になっているようだ。悔しい。

キッチンのコンセントは、フードプロセッサなどの調理器具使用時にも使うが、筆者的にはタブレットやスマートスピーカーへ給電しにくいのも困っている。キッチンカウンターの上にiPadを置いて調理中や食事中に動画を見たりすることが多いが、充電ができないので、キッチンカウンターの上をそうしたデバイスの定位置にできない。

念のため、キッチンの近くに床用コンセントを配置しているので、ケーブルを這わせれば電源は確保できる。しかし見た目重視のキッチンカウンターの上に充電ケーブルを這わせるのも不衛生だし無粋とも思うし、床用コンセントから常時ケーブルが伸びていると、ロボット掃除機の邪魔になるので、本当に必要なときにしか使っていない。

キッチン上部はダクトレールを配置し、IKEAのスマート電球を吊るしてる

ただ、キッチンの直上にはダクトレールがあるので、そこからコンセントを吊るすことも可能だったりはする。どちらかというと、必要になったらそちらを使おうかな、と思ったりもしている。

おまけ:独断と偏見によるキッチンメーカー解説

ここからは筆者が検討したメーカーを中心に、筆者の独断と偏見で各社の特徴を解説する。ぶっちゃけ、注文住宅やリフォームを検討していない人には不要な知識であり、容赦なく長いので、読み飛ばしてもらってエェよ。

まず前提知識として、ハウスメーカーで注文住宅をやる場合、水回りなどの住宅設備は、そのハウスメーカーがラインナップする「標準品」、標準品以外を手配してもらう「別注品」、施主が手配する「施主支給」、職人さんに現場で作ってもらう「造作(ぞうさく)」といったパターンがある。

造作以外では、どこかしらのメーカー製になる。ハウスメーカー標準品も、メーカー名が明記されないケースが多いが、たいていは住設メーカーの製品だ。一部のハウスメーカー(一条工務店とか)はキッチンも内製しているが、かなり珍しい。

なので、ハウスメーカー標準品を選ぶときも、別注するときも、製造元の住設メーカーのカタログやショールームから得られる知識が大いに役立つ。役立つが、ハウスメーカー標準品だと一部のオプションが選べなかったり、最新仕様に対応していなかったりすることもある。また、同じ製品に見えても、そのハウスメーカーの工法に合わせた特注仕様のこともある。このあたり、かなり奥が深いが、ケースバイケースなので、分からないことはメーカーの営業担当などに聞こう。

住設メーカーとなると、まず名前が出てくるのは、あらゆる住設を手がけるLIXILだ。同社は最大手だけに、キッチンも使いやすさを重視しつつも幅広いラインナップを取りそろえている。何が得意とかの際立った特徴がないので、強いこだわりがあると選外になりやすいが、強いこだわりがないなら、「とりあえずLIXIL」という感じで選択肢に入れたいメーカーでもある。

クリナップはステンレスに強いメーカーだ。ステンレス表面のコーティングやエンボス加工に工夫をして、耐久性や汚れにくさを強化している。天板、シンクともにステンレスにしたいなら、真っ先に検討したいメーカーだ。キャビネットの構造材もステンレスなので、耐久性・強度に優れている。

TOTOの水回り製品は「きれい除菌水」が面白い。これは水道水から次亜塩素酸を含む除菌作用のある水を作り、シンクや食器などの除菌に使おうというものだ。あとは他社にはない独特な色合いの樹脂系素材「クリスタルカウンター」も面白い。

パナソニックは基本を抑えつつも、一部商品は既存概念にとらわれないユニークな特徴も持っている。たとえば横に3口ならぶワイドコンロやダイニングテーブルと一体化したIrori Diningなどはパナソニック独自だ。キッチンにコンセントを設置できたりと、家電も作ってるメーカーらしい工夫も多い。

トクラスは人造大理石に力を入れているメーカーだ。人造大理石カウンターはどのメーカーもラインナップしているが、トクラスは国内で最初にキッチンに人造大理石を採用したメーカーでもあり、長い歴史で改善され続けた人造大理石素材に自信を持っている。

タカラスタンダードはホーローに力を入れていて、キッチンの側面外装などにも使っているメーカーだ。ホーローは鉄板にガラスを焼き付けた素材で、強度も耐久性も高い。ちなみに同社は定価と実売価格の差が比較的小さいことでも知られている(多くの会社は実売価格の2倍以上の定価を表示しいてる)。

このほかにもモデルハウスなどにもよく採用される特徴的なキッチンメーカーもいくつか紹介しよう。

木製住設メーカーのウッドワンは、木材を使ったキッチンが選べる。他社のキッチンにも木質素材は使われるが、たいていはMDF材+プリントなので、言い方は悪いが普通の肉と成型肉みたいな違いがある。扉や側面の板がないオープン仕様にできるのも同社の特徴だ。棚の中をきれいに維持できる人向けだが、木質内装の家には最高にマッチするキッチンでもある。

ステンレス系のキッチンであれば、無印良品のMUJI+KITCHENも面白い。ステンレスシェルフとキッチンが一体化していて、いかにも無印良品、といった使い方ができる。同製品の製造を手がけるサンワカンパニーでもオールステンレスキッチン製品がラインナップされている。側面含めてステンレスにしたいなら、このあたりのオールステンレスをやってるメーカーを探そう。

オールステンレスキッチンなら、業務向けキッチンを入れる手もある。たとえば業務向けキッチンを手がける北沢産業は、一般家庭向けにもオーダーキッチンを手かげている。このあたりはレストランの厨房のような作りにしようという人向けだ。

デザイン性の高いキッチンとしては、キッチンハウスも有名だ。モデルハウスにもよく採用されている。キッチンハウスのスタンダードブランドのグラフテクトも最近はよく見かける。同じデザインのダイニングテーブルなんかもラインナップしていて、一式揃えると部屋全体のデザインを統一できる。以前はソファやウォールユニットも扱っていて、LDK全体をコーディネートできたが、残念ながらそれらは終了しているようだ。

筆者のようにLDK中央にキッチンを置いてイキりたいなら、トーヨーキッチンも要チェックだ。同社のキッチンは個性的な見た目もしているが、使い勝手ゆえの特殊なデザインだったりもする。ただし、廉価グレードがない、そこそこ高価格帯なメーカーでもある。

キッチンを選ぶときは、まずはこれらのメーカーのWebサイトを見比べて、「使いたいキッチン」の要件を決めて行く。その上で複数の候補をピックアップし、それぞれのメーカーのショールームなどで実物を確認し、見積もりを取って価格を含めて検討、となる。

キッチンは住宅設備の中でも高価な部類に入るが、10年以上毎日使うことになるので、コストをかける意義のある住宅設備だ。とはいえ、設置前に使い勝手を確かめられないので、選ぶのは難しいし、何を選んでも「後悔皆無」ということはないとも思う。そんな後悔や欠点を気にするより、楽しんで使いたくなるような、「アガるキッチン」を選ぶのがオススメだ。

白根 雅彦