トピック

『幼稚園』付録の東芝テック セルフレジを作った。本格的すぎる

4月1日に発売開始した小学館の幼稚園児向け雑誌「幼稚園」5月号の付録が豪華です。なんと、東芝テックのセルフレジ「WILLPOS Self SS-900シリーズ」をベースにしたペーパークラフト付きで、価格は1,280円。

Impress Watchでは、小売の変化などのニュースで頻繁に「レジ」を記事にしてきました。人手不足や省力化といった社会環境の変化から、スーパーなどでセルフレジの導入が進んでいますが、幼稚園(付録)に“導入”は想定外でした。

しかも東芝テックが全面的に協力し、かなり本格的なセルフレジ体験ができるとのこと。Amazonなどネット書店では品薄状態になっていますが、早速近所の書店で購入してみました。

「幼稚園」付録なのに超本格的

本格的とはいえ、「幼稚園」の付録。「15分ぐらいで組み立てて、写真を数枚撮影して簡単に紹介しよう」と「昼休みの遊び」的な気持ちで購入してみました。

しかし、パッケージを開くと、細かなパーツがぎっしりと記されたペーパークラフトが出てきます。「あれ? 幼稚園の付録だよね?」と若干不安になってきます。

パーツが多くない?
お買い物ごっこ用のお金もセットに

基本的には、シートのパーツを外して、記載してある番号と説明書に沿ってツメを差し込んで組み立てていくだけ。ただ、部品点数が多いのでペースを掴むまでなかなか大変です。またテープを貼付するパーツや、穴をくり抜くなどの作業もあり、忘れてしまうと、あとで結構取り返しがつかないので、慎重に作業を進めたほうが良さそうです。

まずは「なか」と書かれたパーツを作っていくのですが、輪ゴムを付けたり、わりと最初からハードルが高い。

コツが掴めず、この「なか」を作るだけで15分経過。一応組み立てては見たものの、「これなに?」という謎の物体ができあがりました。冒頭から作業が何のためになるのかがわからないので結構心が折れそうになりますが、この「なか」パーツは、レシートの排出機構となっています。

【15分経過】よくわからないものができた(一部間違えている)

だいぶ面倒になってきてWebを検索したら僚誌HOBBY Watchでガッツリ紹介していました……。組み立ての詳細はHOBBY Watchを参照してください。

超本格的なセルフレジ体験ができる「幼稚園」5月号の付録をつくってみた

続いて、本体部分の「まわり」の組み立てにはいると、ようやくレジっぽくなってきて、組み立てペースも徐々にあがってきます。ただ、間違えて山折り部を谷折りしてしまったり、「ぬく」と書かれた穴を開け忘れたりで、進んでは戻るを繰り返します。そのたびに「これって『幼稚園』付録だったよね? 」という疑問が湧いてきますが、とりあえずひたすらに説明書に従って組み立てます。

30分ぐらい経過で、それっぽいものができてきました。ここで、追加するのが「センサーユニット」。レジの上部のバーコードスキャンを担うセンサーです。電池はセット済みのため、絶縁テープを外すだけで利用可能になります。なかなか本格的です。

【30分経過】グニャグニャだけどそれっぽくはなってきた(一部間違えている)
センサー部

あとはひたすら説明書に従って組み上げていくと、本体レジが完成。と、思ったのですが、レシート返却部の組み方が間違えていたり、ディスプレイやバーコード読み取り部の穴が抜かれてなかったりとミスが多く、さらに10分程度で大体本体が完成しました

【45分】完成! といいたいところですが、[ぬく]を忘れていることが発覚

さらに、かご置き場やマイバッグ置き場、マイバックなどもあわせて組み立て。これは簡単なので10分程度で組み立て完了。概ね1時間ぐらいでなんとか組み立てられましたが、かなり苦労しました……。

【1時間】だいたい完成
側面にセンサーのスイッチ
買い物かご
マイバック
マイバックとかごを載せてみた
パンやおかし、お金、レシートなども本格的

本格的なお買い物ごっこ

今回の付録のレジは、利用者自身が商品のスキャンから決済まですべてを行なう「セルフレジ」です。店員がスキャンを担い、支払いだけユーザーが行なうのは「セミセルフレジ」なので、ユーザー側の操作が多いのが特徴です。ベースモデルとなっているのは、東芝テックの「WILLPOS-Self SS-900」です。

付録のレジでできることは、商品のスキャンとレシートの発行です。

商品のスキャンは、右側面の電源スイッチをONにした後、買い物かごからスキャンしたい商品を選んで、バーコードをガラス面(センサー)にかざすと「258円」「128円」「358円」「300円」などと値段を読み上げてくれます。なかなか反応しない時もありますが、レジ作業気分がちゃんと味わえます。

バーコードをスキャナにかざす

実際にはバーコードを読んでいるのではなく、明るさセンサーとのこと。そのため指でセンサーを隠しても「208円」などと反応します。価格は24パターンが用意されているそうです。ちなみに、実物の「WILLPOS-Self SS-900」では、青果を色と模様で識別できる画像処理式スキャナを初搭載しているとのこと。

『幼稚園』付録の東芝テック セルフレジ

読み取った商品はマイバッグに詰め替えて、お会計します。残念ながら合計金額の計算などはできませんが、「レシート」は発行してくれます。組み立て冒頭の「なか」というパーツがこのレシート排出機構になっており、本体上部のオレンジのボタンを押すと、レシートが排出されます。事前に上のスリットから入れたレシートが出てくるだけですが、「お店にいった気分」が味わえます。

レシートも出てくる

「お買い物ごっこ用のお金」も付属するため、このレジでかなり本格的なお買い物ごっこができます。また、雑誌にはレジの歴史やお金を払ってほしいものを買う仕組みなどをクイズ形式で紹介しており、子供が買い物について学ぶ機会にもなっていきそうです。

繰り返しになりますが、組立作業がかなり本格的なので、時間に余裕がある時の作業がおすすめです。