トピック

カシオ×アシックスのセンサーで走るフォームを可視化した。72点

カシオとアシックスが共同で開発した、ランニングフォームを解析し、アプリで確認できるモーションセンサー「CMT-S20R-AS」が、3月4日に発売される。価格は14,080円。発売に先立ち体験することができたので、どのように使い、どのような情報を得られるのかをレポートする。

ランニングフォームの改善点や必要なトレーニングを確認できる

CMT-S20R-ASは、ランナー向けパーソナルコーチングサービスとして両社が共同で開発したスマホアプリ「Runmetrix」と連携できるモーションセンサー。Runmetrixは1月27日に提供開始しており、無料で利用できる。

モーションセンサーを腰に装着して走ることで、走行距離やペース、ピッチ、ストライドに加えて、体幹の傾きや骨盤の回転、接地衝撃などフォームに関する指標を算出。それらの指標をもとに、アプリ上で3Dフォーム分析や改善のためのアドバイスを掲示。加えて目的に合わせた練習プランや、解析結果をもとに提示されるストレッチ、筋力トレーニングからなる“からだづくりプログラム”を作成する。

モーションセンサー単体での販売のほか、G-SHOCK「GSR-H1000AS」とのセット販売も行なう。価格は57,200円。GSR-H1000AS単体での販売は、モーションセンサー発売時点では行なわれない。

GSR-H1000ASとモーションセンサーをあわせて活用することで、ランニング中にペースや距離、心拍などの情報を確認できるほか、フォーム指標のリアルタイム確認や、フォームの乱れを検知した際に通知を受けることもできる。

アプリ画面

筆者のスコアは「72」、フォームの課題をアニメーションで確認

それではここから試用レポートに入る。場所は駒沢公園の陸上競技場で、走った距離は1km強。アプリは「CASIO ID」などの登録が必要で、事前に準備をして臨んだ。

走る前に、モーションセンサーとペアリングした上で腰の後ろに装着。装着時の注意点として、腰の真ん中に、垂直に装着する必要があるほか、走る際にポーチなどが当たらないようにしなければならない。衣服がモーションセンサーの上にかぶさる程度であれば、問題なく作動する。

ランニングのスタートはアプリやモーションセンサーからも操作できるが、今回はG-SHOCKでスタートした。

アプリからもスタート操作可能
G-SHOCK GSR-H1000ASの[START/STOP]ボタンでランニングスタート
ランニングはトラック3周

ランニングの経過は省略し、ランニング後にどのような情報が見られるのかの説明に入ろう。情報はアクティビティごとに確認できる。

確認したいアクティビティをタップすると、モーションセンサーで計測したデータを基に算出した、走りの特徴や体の使い方を6つの軸で評価する「フォームスコア」が表示される。筆者は「72」と評価されている。

スコアとあわせてレーダーチャートが表示されているが、チャートの左側が長く効率的に走るための項目、右側が速く走るための項目、真ん中が両方に関わる項目だという。各項目については、それぞれの項目部分をタップすると解説が表示される。

「動きの力強さ」の解説

また、走っている地点によって、スコアがどのように変わっているかを、画面下部の距離の部分をスライドすることで確認できる。

1km地点でのスコア

さらにRunmetrixアプリの大きな特徴がコーチング機能だ。画面下の「コーチ」タブに、「フォームの分析を振り返る」、「からだづくりプログラム」、「からだの使い方」の3つのメニューがある。

「フォームの分析を振り返る」からは、「目指したい走り」、「平均的な走りの特徴」、「注目すべき指標」、「動きの改善のポイント」についての概要とアドバイスを確認できる。なおこのうち、目指したい走りは、コーチタブのトップ画面でも表示されている。

これらコーチング機能の中でもユニークなのが、動きの改善のポイントで確認できる、ランニングフォームのアニメーションだ。青いラインで自身のフォーム、赤いラインで意識したいフォームが表示され、現状と理想を比較しながら見ることができる。表示方法は、重ねることも別々に見ることも可能。さらに前方、後方、サイドなど、向きを変えることもできる。

Runmetrix ランニングフォームのアニメーション

このように、数値やアニメーションで自分の走りを知ることができるのは、それだけで面白い。しかし、「『体幹の後傾』の値を改善する必要があります」なんて言われても、どうすれば良いのか素人にはさっぱりわからない。

そこで、具体的におすすめのトレーニングを提案してくれるのが、同じくコーチタブ内にある「からだづくりプログラム」だ。人それぞれのランニングフォームに応じたメニューが表示されるとともに、トレーニング方法について動画で見られるという、初心者にもわかりやすい構成になっている。

そのほか、先ほど「体幹の後傾とは何ぞや?」と書いたが、こういった疑問もアプリ内で解決できるようになっている。コーチタブ内の「からだの使い方」では、ランニングにとって重要な指標を動画付きで紹介している。

Runmetrixアプリは、これらコーチング機能のほか、走行ペースやランニング指標を閲覧できる「ルート表示」や、日ごとの走行距離・時間・ペース・フォーム指標などの情報を確認できる「統計データ」など、ランニングアプリとして必要な機能も備えている。

ラップごとのデータ(横向き表示時)

ランニングを続ける上で、距離やタイムをモチベーションとしている人も多いだろう。そして、限界を感じた時点でランニングを止めてしまう人も……。

Runmetrixアプリを体験して感じたのは、コーチング機能によって身体づくりをサポートし、距離やタイム向上、怪我防止等に繋がるのはもちろん、スコアやフォーム自体をモチベーションにできること。つまり、距離やタイムが伸びなかったとしても、スコアやフォームを確認し、改善していけることが、ランニング習慣の継続に繋がると感じられた。

モーションセンサー CMT-S20R-ASのサイズは、43.7×19.6×63.6mm(幅×奥行×高さ)、重さは約44g(いずれも本体カバー含む)。通信機能はBluetooth 5.0(Low Energy)。電源は内蔵のリチウムイオン充電池で、連続稼働時間は約20時間。記録容量は約200km。

Runmetrixアプリの対応OSは、iOS 13以降、Android 8.0以降。

なお、走行距離や速度等のデータを利用して分析を行なうため、ランニングマシン使用時の走り方の分析はできない。

アシックスではRunmetrixの提供開始を記念した、G-SHOCKとコラボレーションしたランニングシューズ「NOVABLAST」を3月4日に発売する。価格は18,700円。