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初訪問の博多・天神エリアをメルチャリで巡ってきた

福岡市内で運営されているシェアサイクル「メルチャリ」を博多・天神エリアの移動手段として利用してきた。筆者は初めてこのエリアを訪れたので、初利用の旅行者視点でお届けする。最初はポート探しに苦労したが、システムなどがわかりやすく、快適に利用できた。

メルチャリの自転車。赤くて目立つが使うのに支障のないデザイン

メルチャリはメルカリのアカウントで利用できる。支払いはクレジットカードから行なえるため、普段メルカリを使わず売上金を持っていない筆者でも利用可能だ。また、メルチャリの特徴は、ポート外に止められた自転車も借りられるところ。

アプリを開くと数字や自転車のマークが表示。数字が書いてあるのがポートに止められた自転車の数、青い自転車マークがポート外に止められている自転車、宝石のようなアイコンは、ポートの場所にランダムに表示され、そこから出発して条件を満たすと特典がもらえる。

アプリを立ち上げると、ポートやポート外の自転車が表示される
メルチャリのポート

自転車を見つけたら、タイヤの空気量など状態を確認し、問題なければアプリでサドル下のQRコードを読み取り解錠。料金は1分4円で、カウントは解錠した時点で始まる。自転車に電動機はついておらず、ギアは3段階。サドルの高さは調整可能。ライトは夜間走行時に自動で点灯する。かごはやや小さめな為、スーパーで多めに買うといった時には心許ない印象。

サドルの下のQRコードをアプリで読み取れば鍵が外れてカウントが始まる

あらかじめメルチャリアプリで行き先を検索し、近くのポートをタップすると大まかなルートが表示される。が、土地勘が全くない上、方向音痴な筆者はGoogleマップも併用。博多駅から西鉄福岡(天神)駅へ向かった。

Googleマップで行き先を確認
メルチャリアプリでポートまでのルートが表示。近くまで来たらこちらでポートを確認

西鉄福岡(天神)駅までのルートは道幅が広くて走りやすく、駅前までは順調にたどり着いた。しかしアプリを見ながら目指してきたポートが見つからない。すぐ近くにある別のポートを探すかと振り向いた際に赤いものが目に入って見つけたのだが、木陰に隠れていてほとんど見えなかった。

振り向きざまに発見。木陰に隠れていてなかなか見つからなかった
無事に西鉄福岡(天神)駅に到着

ポートは、建物の奥まった場所や植物などで目立たない位置、駐輪場の一部がポートになっているなど見逃しがちな場所が多かったが、メルチャリの利用3回目くらいからだいたいこの辺だろうという感覚で見つけられるようになった。

最難関だった、一見普通の駐輪場にしか見えないメルチャリのポート。入口まで来ないと看板が見えない

ポートに自転車を止め、鍵をかけた時点でカウント終了。自転車から「ピピッ」と音がなり、アプリには終了の通知と値段、走ったルートが表示される。

鍵を閉めればライド終了
アプリに経路と料金が表示

原則ポートからポートまで乗るのがルールなのだが、ポート外でも鍵を閉めた段階で終了するため、一時駐輪ができない。ちょっとコンビニに寄ろうといった時も、他のユーザーが使える状態になるため、コンビニから出てきたら自転車がない、ということが起こりうる。

さらに、ポート外の自転車をポートへ返却すると「お手伝いライド」として次回利用時に15分間無料になるクーポンがもらえることもあって、ポート以外での一時駐輪をする場合は再度乗れないということも覚悟しておく必要がありそうだ。

一方、徒歩で移動中に道端でメルチャリの自転車を見つけた際には、乗って行って目的地周辺のポートに止めれば、早く移動できてクーポンまでもらえ、少し得した気分になれる。

お手伝いライドのクーポン

また、利用ごとにマイルが貯まり、一定数貯めるとクーポンなどの特典がもらえる。筆者はポートで終了するたびに3マイルずつ貯まっていき、20マイルで次回15分間無料のクーポンがもらえた。

ポートに駐輪するたびに3マイルもらえた

メルチャリアプリに表示される情報は、リアルタイムにきちんと更新されている印象。夜間に1度だけ1台利用可のポートに自転車がなく、その後も更新されなかったため周辺を捜しまわっても見つからなかったが、半日と少しの間で起こったトラブルはその1度くらいだ。

QRコードを読み取ってスタート、鍵をかけて終了、料金もすぐ表示されるという仕組みがわかりやすく、初めて使う際にも抵抗を感じなかった。それもあってか、非常に自転車の入れ替わりが激しい。最寄りのポートに何台も止まっているから大丈夫だろうと神社に行って戻ってきたら1台もなくなっていたりもしたが、そのままポートで2、3分待ってたら2台ほど来て乗れたりなど、使いやすい印象の方が強かった。

近くにあれば乗ろうという感覚だったが思いのほか乗れた

今回筆者は、慣れない土地ということもあり、いざとなったら公共の移動手段でホテルに戻れる範囲で行動したが、メルチャリを利用したことで徒歩よりも短時間で移動でき、電車よりも交通費を抑えられ、当初の計画よりも時間的にも金銭的にも余裕ができた。今後の経営体制変更も発表されているが、この便利なサービスがさらに広がっていくことを期待したい。