いつモノコト

テレビ用にUltra HDブルーレイプレーヤーを買う。ソニー「UBP-X700」

2020年7月に東芝の有機ELテレビ「55X930」を買ってビデオ配信サービスを楽しんでいましたが、有機ELテレビの画質に驚き、ブルーレイも見たくなったので、プレーヤーを買いました。ソニーの「UBP-X700」です。4K映像を収録できるブルーレイディスク「Ultra HDブルーレイ(UHD BD)」のほか、Blu-rayやDVDの再生に対応し、USBメモリなどに記録した動画や写真やNetflixなどのネット動画配信も楽しめます。価格は25,000円でした。

ソニーにした理由

どうせ買うなら、次世代規格に対応した方が良いと思い、UHD BDに対応したモデルをチョイス、数ある中からソニーを選んだのは、リモコンのレスポンスが良かったから。早送りや巻き戻しの操作感は格別で遅さを感じません。レコーダーという選択肢もありましたが、プレーヤーと比べて起動が遅いことや、テレビ放送を見ないので、録画する必要もなく、候補から外しました。

Ultra HD対応の証

プレーヤーサイズは、320×217×45mm(幅×奥行き×高さ)でコンパクトなのも魅力的でした。最近のテレビラックは薄型テレビに合わせて周辺機器の設置面積が狭いので、このサイズ感は利便性が高いです。購入時に買った壁寄せスタンドのHAMILeX「KF-260W」の棚板(430×220mm)にもギリギリ置けました。現在は模様替えにより、プロジェクター用のブルーレイプレーヤーの上に置いています。

狭い場所でも楽々置けます

付属品は、本体、リモコン、電池、電源ケーブルです。HDMIケーブルは付属しないので、別途用意が必要です。

本体と付属品。電池はリモコンに入っている

特に4K/60pの映像を楽しむには、それ専用のケーブルを用意しなければなりません。筆者は画質に定評のあるパナソニックのHDMIケーブル 「RP-CHKX15(1.5m)」を選びました。最安値の1mで実売4,000円弱しますが、おススメのケーブルです。これでなくても、ハイスピードHDMI(HDMI2.0以上/18Gbps)に対応したものであれば問題ありません。

パナソニックのHDMIケーブル「RP-CHKX15」(1.5m)

背面は電源入力、HDMI2系統、デジタル音声出力(同軸)、有線LAN端子、無線LANです。

背面パネル

HDMIが2系統あるのは、ビデオと音声を分離して出力させるためです。HDMI1が映像と音声の出力、HDMI2が音声のみの出力で、例えばHDMI1をテレビやプロジェクターに出力させ、HDMI2をAVアンプやサウンドバーに出力するといったことが可能になります。

昔は高級機のみに採用されていましたが、廉価クラスでも採用されてきました。ちなみに筆者はHDMI1のみをテレビに接続するという一般的な使いかたで、音声はデジタル音声出力(同軸)をアンプに接続しています。

実は同軸のデジタル音声出力がついているプレーヤーが減っており、2~3万円のUHD BDプレーヤーではUBP-X700しかありませんでした。一般的には使いませんが、マニアの筆者にとっては嬉しい仕様です。

デジタル音声出力(同軸)端子、筆者はここから対応アンプに出力させている

フロントパネル右下にはUSB入力がついています。これにより気軽にコンテンツを再生することができます。筆者はカメラで撮影した写真や映像ファイル、ハイレゾ音源を再生しており、使い勝手がイイです。主要な規格では、映像はMPEG-4 AVC、WMV、AVCHD、MKV、音楽はDSD(11.2MHz/1bit)、FLACやWAV(最大192KHz/24bit)、写真はJPEG、PNGなどに対応しています。

フロントパネルUSB入力

さらに、ホームネットワークサーバー接続もできるので、コンテンツのプラットフォームになるといってもいいでしょう。

コンテンツを見るのが楽しくなった!

初期設定はとても簡単です。本体に電源ケーブルを入れて、本体とテレビをHDMIケーブルで接続させます。電源を入れたら、かんたん初期設定の指示に沿って進めれば4ステップで完了です。

「高速起動モードとリモート起動」は、プレーヤーの起動を高速にできるもの。筆者はこれを「入」にしました。昔のプレーヤーは起動に時間がかかりましたが、この機能をONにすると、電源OFFの状態から1秒以下で起動し、ストレスを感じません。あとはHDMIの出力設定や、ネットワーク設定などを行なうだけです。

高速起動モードとリモート起動

UBP-X700は、ブルーレイの“ディスク”プレーヤーですが、ホーム画面では、Amazon Prime Video、Netflix、Spotify、ベルリン・フィル デジタル・コンサートホール、YouTubeといった動画配信サービスが選べます。

東芝の有機ELテレビ「55X930」の動画配信サービスよりも明るくて見やすく、巻き戻し、早送りもサクサクスムーズに動いてくれます。これだけでも買って良かったと思います。

ただし配信サービスの利用時には、一部機能が制限されます。特にリモコンにある「オプション」のボタンが無効化され、「画音同期設定」や「画質モード設定」が使えません。画音同期設定は場合によっては必要でしょうが、マニアの領域ですし、画質モードはいじらなくても十分すぎるほど高画質なので問題ないと思います。

ホーム画面

次にブルーレイを見ました。作品は「坂本真綾20周年記念LIVE“FOLLOW ME”at さいたまスーパーアリーナ」です。18,000人が来場した巨大なライブで、点々と光る観客のサイリウム、スポットライトに照らされる演者や衣装、楽器の質感がリアルに感じました。有機ELテレビはコントラストに優れており、深みのある画質が特徴です。

ライブは明暗表現が強いのでよく映えます。筆者はライブ映像を見るとき、80インチスクリーンにプロジェクターで投影して見ることが多いのですが、ここまでリアリティがあるとテレビで十分な気がしてきました……。

坂本真綾20周年記念LIVE“FOLLOW ME” at さいたまスーパーアリーナ

最後にUBP-X700が本領を発揮するUltra HD ブルーレイを再生してみました。作品は「君の名は。」です。普通のブルーレイと違い、光や色数の多さに気づきました。前半24分54秒では、鳥居や石畳の色数が多くなり、絵に深みを感じました。後半の1時間31分12秒では、彗星が地球に落ちる経過を描写していますが、閃光のまぶしさに鳥肌が立ちました。

筆者は過去に見たことがある作品ですが、UHD BDになったことで、ついつい没入してしまいもう一周しちゃいました。

『君の名は。』ブルーレイコレクターズ・エディションについてくる4K Ultra HD ブルーレイ

UBP-X700を購入して、テレビでブルーレイを見る機会が大幅に増えました。筆者はブルーレイはたくさん持っていましたが、UHD BDをほとんど持っていなかったため、この機会に集めようと思います。

西園寺正太郎

趣味はオーディオとモノづくり、湯豆腐と鯵が好きなちょっと渋い20代。ブログは https://saionjihouse.com/