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CO2を資源に変える藻類、生産効率化へ NTTが新技術

NTTは、微細藻類が二酸化炭素(CO2)を「いつ、どれだけ吸収しているか」を連続して把握できる技術を開発した。

藻類がCO2をよく吸収する時間帯や、吸収量が落ちるタイミングを把握できるようになることで、光の当て方や温度などの培養条件を調整しやすくなる。CO2の吸収量を増やしたり、藻類から作るバイオマスの生産効率を高めたりする用途が期待される。

微細藻類は、光合成によってCO2を取り込みながら成長する。育てた藻類は、養殖用の飼料や燃料、化学品などの原料として利用できるため、CO2削減と資源生産を両立できる技術として研究が進められている。

ただし、これまで「藻類が今どれだけCO2を使っているか」をリアルタイムに把握するのは難しかった。

藻類が取り込む炭素は、水中ではCO2だけでなく、重炭酸イオンや炭酸イオンなど複数の形で存在する。このため、吸収量を正確に調べるには、培養液に含まれる「溶存無機炭素(DIC)」全体の変化を見る必要がある。

従来は、培養液を採取してDIC濃度を測定する方法が一般的だった。精度は高いものの、その都度サンプルを取り出す必要があり、「昼はどれくらい吸っているのか」「いつ吸収量が落ちるのか」といった時間ごとの変化を追い続けることは難しかった。

NTTは今回、CO2センサーなどから得たデータを使い、DIC濃度を連続的に算出する方法を開発した。

課題となったのが、藻類の成長に伴う培養液の変化だった。既存の計算方法をそのまま使うと、実測値との誤差が最大約3,300%に達したという。

NTTの調査では、藻類が光合成を続けることで培養液のpHが約8.4から約10まで上昇し、この変化が計算精度に大きく影響していた。そこで、pHに応じて計算結果を補正する独自の式を開発。従来は最大約3,300%あった誤差を、最大約8%まで抑えた。

実験では、12時間ごとに明るい環境と暗い環境を切り替えながら藻類を培養した。明るい時間帯には光合成によって炭素が減少し、暗くなると異なる変化を示す様子を連続して捉えられたという。

これにより、例えば「どの時間帯にCO2を多く吸収しているか」「どの条件で吸収量が下がるか」を、培養を続けながら確認できるようになる。

こうした情報を基に、光を当てる時間や強さ、温度などを調整すれば、CO2をより効率よく吸収させたり、藻類を効率的に育てたりできる可能性がある。

NTTは今後、異なる種類の藻類や、実際の生産現場に近い環境でも検証を進める。将来的には、養殖飼料や燃料などに使う藻類バイオマスの生産効率向上につなげるとしている。