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東京で自動運転タクシー、27年にスタート GOとウェイモ

Waymoの自動運転試験車両(25年4月撮影)

タクシーアプリの「GO」と米Alphabet傘下のWaymo、日本交通は、東京で自動運転タクシーの商用化に向けた戦略的パートナーシップに合意した。3社は、2027年中に東京で国内初となる自動運転レベル4の完全無人走行による商用タクシー運行を目指す。

3社は、25年から東京都内7区で公道での試験走行を開始。Waymoの自動運転技術を東京の道路環境に適応させながら、運行開始に向けた準備を進めてきた。現在は日本交通の乗務員が同乗した自動走行試験が順調に進捗しており、この実績を踏まえて、3社は一般の利用者への完全無人走行でのサービス提供に向けた新たな段階に移ることで合意。安全を最優先とし、27年中に東京で、段階的に100台規模の自動運転タクシーを運行する。

GOは、地域のタクシー事業者との連携を担い、Waymoの自動運転技術を日本のタクシー産業に円滑に組み込むための全体設計を担う。また、タクシーアプリ「GO」を通じたサービス提供を行なう。

東京での試験走行の例

Waymoは、最高水準の自動運転体験を提供。運用基盤や車両管理システム、専門的な知見の提供を通じて協業先の規模拡大を支援する。また、Waymoアプリを通じたサービス提供を行なう。

日本交通は、東京最大手のタクシー事業者として、現場における運行管理や営業所運営を担う。

27年の商用化に向け、必要な許認可の取得を目指す。まずは、従業員によるテストを進め、初日からGOアプリとWaymoアプリから自動運転タクシーの配車依頼が可能となる予定。

サービス開始当初の車両は、ジャガーのバッテリーEV「i-PACE」で、第5世代の「Waymo Driver」を搭載。料金体系については、「現在の日本のタクシーに基づく料金制度が基本」(日本交通 若林泰治社長)としている。

「これが未来」 無人タクシーは「当たり前の日常」に

全国ハイヤー・タクシー連合会 会長で、日本交通取締役、GO会長の川鍋一朗氏は、「タクシーは1912年(大正元年)に有楽町でスタートした。そして2027年、115年目にして市場最も大きな変化を迎える。いよいよ、無人の自動運転タクシーが普通のタクシーとして誰でも乗れる世界が日本にやってくる」と切り出し、Waymoとの連携による自動運転タクシーへの期待を表現した。

全国ハイヤー・タクシー連合会 川鍋一朗会長

川鍋氏は、23年8月に米国アリゾナ州フェニックスでWaymoに乗車し、「これが未来だ」と確信。「事故が減る」、「労働者不足の解消」、「全国で移動できない交通空白に対する回答」として、「『真打ち登場。これが答え』だと直感した」と語り、すぐにWaymoに連絡し、日本でのパートナーシップを呼びかけたという。

まだ日本における関係省庁との調整などは残されているが、「金子国交大臣は非常に自動運転に前向き」で、警察庁の楠長官も自動運転に向けた道交法の改正に携わるなど、後押しを感じていると説明。「安全性を最優先に、日本で初の無人タクシー商用運転を実現したい」と語った。

Waymoテキドラ・マワカナ共同CEOは、2015年に世界初の無人公道走行を実現し、現在は米国15都市で毎週50万回以上の商用走行を提供している実績を強調。すでに、完全自動運転で2億マイル(約3.2億km)以上を走行し、人間のドライバーと比較し、人身事故を94%削減していると説明した。

Waymoテキドラ・マワカナ共同CEO

日本におけるテストでは、東京都内7区にて日本交通の乗務員が同乗し、道路環境や人流の学習を行なっており、「日本のリズムを学んでいる」と言及。加えて、日本チームのエンジニアリングやオペレーション部門を拡大しており、反復的な改善と品質管理を強化しているという。

27年のサービス開始時から、ドライバーが同乗しない「レベル4」でのスタートを予定。まずは、自社社員の移動から検証を開始し、商用化の初日から運転席に人が乗らない完全無人で運行を行なう計画とした。

マワカナ共同CEOは、「最初の乗車が少しだけ魔法のように感じられ、その後当たり前の日常の一部になっていくことを願っている」と語った。

なお、完全自動になっても有人ドライバーによるタクシーとの共存は続くと、川鍋氏は説明。「毎年、運転手は10%弱の入れ替わりがあり、採用をストップしたとしても、いまのドライバーの仕事が無くなることはない。また、地図のデータを取るなど新しい仕事も生まれている。これからも無人に付随した新しい仕事が生まれると実感し始めている」と述べた。

左から日本交通 若林泰治社長、Waymoテキドラ・マワカナ共同CEO、全国ハイヤー・タクシー連合会 川鍋一朗会長、GO中島宏社長