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ドライブスルーはAIで代替できる? モスバーガーが実証実験
2026年1月21日 15:49
モスバーガーを展開するモスフードサービスは、ドライブスルーにおける注文対応のAIによる代替を目指す「AIドライブスルー」の実証実験を開始した。AI導入により、人手不足の緩和や、店舗オペレーションと顧客体験の進化を図る。
モスバーガー 吉川美南店(埼玉県吉川市南4丁目1-6)から開始し、2026年度中に関東近郊の約5店舗へ対象を広げて検証する。
ファストフード業界のドライブスルーでは、欧米を中心にAI音声注文の導入が進む一方、認識精度の低さが課題となっている。同施策ではAIに全工程を任せず、AIが受注を担当し、店舗スタッフが必要に応じてサポートする「ハイブリッド応対」を採用する。
ハイブリッド方式を採用した背景には、欧米でのAI導入において完全無人化を急いだ結果、想定外の質問やエンジン音などのノイズ環境への対応が難しく、撤退につながった例がある。
そこで同社は、新人スタッフを先輩が教えながら育てるように、まずAIが一次対応を行ない、騒音や複雑な質問などで回答できない場面ではスタッフがフォローに入る体制とする。
これにより、応答精度とホスピタリティを維持しつつ、ハイブリッド応対による学習を通じて、AIの精度を徐々に高め、将来的なオペレーションの高度化を目指す。
実証では、New Innovationsによる実店舗のオーダー受注に特化した音声対話AIシステム「AI Order Thru(エーアイ オーダー スルー)」を採用。両社は25年12月に次世代型店舗の開発に向けたAI活用のパートナーシップを結んでおり、本件はその第一弾となる。
AI Order Thruは、画面操作を前提とせず、音声による自然な対話で注文を受け付け、直感的でストレスの少ない体験を提供するとともに、店舗側の業務負荷軽減や省人化につなげる。必須確認事項や販売不可商品の案内など、ブランドガイドラインに沿った正確なオーダー受注を行なえる点も特徴とする。
また、エンジン音や環境音などのノイズ環境に対応したマイク・スピーカー設計を備え、既存システムへの入力まで見据えた物理インフラとの連携にも対応する。教育や習熟に依存せず接客品質の平準化を図りつつ、複雑な処理や大量の情報も扱えるとしている。
両社は今後、26年度中に実証を通じて、複数店舗でのAIドライブスルーの常設化を目指す。また、「500キロカロリー以下のセットメニューを紹介して」といった要望への迅速な提案や、キャンペーン期間中にアニメキャラが応答するなど、AIドライブスルーならではの展開を視野に入れる。





