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マクセル、容量4倍のコイン形全固体電池 IoT向け

PSB2032(サンプル)

マクセルは、IoTデバイスの主電源に使用可能なコイン形全固体電池「PSB2032」を開発した。容量は35mAhで、同社のセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」と比べて約4倍に相当する。12月下旬からサンプル提供を順次開始する。

全固体電池は電解液を使用しない二次電池で、可燃性の有機溶剤を含む従来電池と比べて発火・発熱リスクを抑えやすく、安全性や信頼性に優れた長寿命の電池として知られる。

PSB2032は、外径20mm、高さ3.2mmのコイン型で、セラミックパッケージ型と同等の高密閉性を確保しながら、幅広い放電温度範囲や高い信頼性・安全性などの特徴も維持したという。

実装面では、リフロー実装に適したPSB401010Hに対し、PSB2032は小型機器への搭載を想定した接続端子付きとし、異なる実装方法に対応できるようにした。

同社は、2019年にコイン形全固体電池を開発して以来、セラミックパッケージ型、バイポーラ型、円筒形などの全固体電池を開発してきた。今後、全固体電池とワイヤレス給電やエナジーハーベスティング技術を組み合わせたモジュールの製品化も検討している。

PSB401010Hとの比較