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松屋フーズ、つけ麺「六厘舎」の松富士を買収 ラーメンを第3の柱に

2022年撮影

松屋フーズホールディングスは15日、関東を中心に「六厘舎」や「舎鈴」などのラーメンチェーンを展開する松富士の全株式を取得し、完全子会社化したと発表した。取得価額は91億6,000万円。子会社化によりラーメン業態の店舗数を拡大し、牛めしやとんかつに続く第3の柱としてラーメン事業への本格展開を進める。

外食市場は、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大が進む一方、原材料価格の高止まりや人件費・エネルギーコストの上昇、為替変動など不確実性も抱える。同社はこうした状況を踏まえ、「マルチブランドの推進」と「収益構造の高度化」を中長期戦略の柱に据え、今回の株式取得に踏み切った。

松富士は、六厘舎や舎鈴をはじめ、「ジャンクガレッジ」、「トナリ」、「次念序」などを運営する企業。11月末時点で全9ブランド・120店舗を関東中心に展開する。なかでも六厘舎などの旗艦ブランドは、東京駅や羽田空港など主要立地で高い認知度を誇っている。

松富士の店舗展開

松屋フーズホールディングスは、自社の出店ノウハウや物流網、データ活用力、人材育成の知見と、松富士の商品力、ブランド運営力を掛け合わせ、商品開発や店舗オペレーションの相互活用などを通じてシナジー創出を狙う。

同社は7月にラーメン専門店の新業態「松太郎」を開業してラーメン市場への本格参入を進めており、今回の子会社化で顧客接点の拡大と、事業の成長・収益性向上を加速させる。

松屋フーズホールディングスの店舗展開
麺業態への展開について