BASE、海外販売を手軽にできる新機能　面倒な作業はおまかせ

BASEは、ネットショップ作成サービス「BASE」において、事前エントリーだけで海外販売を簡単に始められる新機能「かんたん海外販売」を2026年1月14日より提供開始する。

越境ECの国内代行事業を手がけるBASE子会社のwant.jpと連携することで、出店者は海外販売用の開発や運用体制を用意する必要がなく、初期費用や固定費なしで海外販売を行なえる。

かんたん海外販売では、海外ユーザーが専用カート経由で商品を購入すると、want.jpが国内で商品を代理購入し、出店者は国内配送と同様にwant.jpの国内倉庫へ発送するだけで作業が完了する。

その後の再梱包や送り状・通関書類の作成、多言語での問い合わせ、返品・返金対応、国ごとの送料調査や規制対応などはwant.jpが担うため、海外販売の複雑な作業を負う必要がない。

また、海外からのアクセスを自動判定して海外専用カートを表示する仕組みを備える。AIにより配送先の国・地域ごとの販売可否判定や海外送料の自動算出を行ない、海外ユーザーが利用しやすい決済手段も提供する。

従来の越境ECでは、購入時に外部サイトへ遷移したり、海外送料が購入時に確定しないケースが多くあり、購入導線の分断や不明瞭さから購入が途切れ、売上機会を逃しやすい課題があった。

かんたん海外販売では、シームレスな購入体験を実現することで、カゴ落ちの抑制や売上拡大につなげる。なお、購入が1つのカート内で完結する越境EC機能を提供するのは、ネットショップ開設サービスとして国内初だという。

かんたん海外販売の購入画面イメージ

BASEを利用するネットショップが対象で、利用料は海外販売が発生した場合のみ決済金額の5%となる。エントリー期間は25年12月10日から26年1月7日で、開始当初は利用枠に制限を設けるが、順次拡大を予定している。

なお、同機能の開始にあわせて、BASEの拡張機能「海外販売代行 App」の新規インストール受け付けは26年中に終了する。

BASEでは、海外向け注文金額が19年から24年の5年間で約15倍に増加している一方、出店者アンケートでは7割以上が海外販売を「大変だと感じる・大変そうだと思う」と回答し、運用面での負担への不安が多く挙がった。

これに対し、ネットショップから海外に簡単に販売できる機能があれば利用したいと答えた出店者は約9割にのぼっており、こうした背景からかんたん海外販売の提供に至ったとしている。