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“次世代カインズ”埼玉・吉川に レジレスなどデジタル駆使
2025年12月9日 20:00
カインズは、次世代型店舗の初号店と位置づける「カインズ 吉川美南店」(埼玉県吉川市)を12月11日にグランドオープンする。
カインズの近年のさまざまな施策を盛り込む形で、テクノロジーを活用し、店舗設計を工夫したのが特徴。ストレス無く買い物をしたり、回遊して「くらしのアイデア」を見つけたりできる「次世代型のホームセンター」と謳う。店舗運営でもデジタルツールを活用し、業務効率化を図る。
また、地域の防災拠点としての機能を持たせたほか、地域交流の活性化や地産地消の取り組みも進める。吉川市とカインズは包括連携協定を12月9日に締結しており、同店を起点に幅広い領域で共創や連携を図っていく。
デジタルテクノロジーを活用
同店には、24時間営業のレジレス無人店舗「CAINZ Mobile Store」(カインズモバイルストア)を設置。一部商品をカインズの営業時間外でも買えるようにする。
店内には「スマートフロアナビ」が設置され、探している商品の場所を音声と地図表示で案内する。
「ポケットレジ」は、レジに並ばずアプリで買い物が完結するサービス。カインズアプリに支払いカードを登録しておき、ユーザー自身で商品をスキャン、ゲートを通過するだけで決済が完了する。
「デジタルオーダーコーナー」として、店頭に設置された電子カタログから欲しい商品を検索可能。店舗にない商品は注文できる。
「CAINZ PickUp Locker」は、カインズアプリやオンラインショップからの注文や取り置きした商品を受け取れる専用ロッカー。受け取り後、ほかの商品とまとめて会計することも可能で、実物を見てから買いたいというニーズに対応する「取り置き」重視のサービスとしている。一方、カインズの営業時間外でも、事前決済が完了していれば受け取りが可能。
カインズ吉川美南店では、日用品、ペット用品、インテリア、グリーンなどについて約7万7,000点を取り揃え、展示見本や試用品を豊富に用意する。しつけから撮影、トリミングまで各種サービスをすべて兼ね揃えたというペットコーナーや、幅広い商品ラインアップと修理サービスを備えるサイクルコーナー、専門スタッフに相談できるリフォームコーナーなど、専門サービスも充実させた。
地域の拠点として
吉川美南駅東口から店舗入り口までの道沿いには、地域の人がくつろげる空間「くみまちひろば よしかわ」を整備。カインズアプリで予約・入場できる「スマートドックラン」が設置されるほか、店内焼き上げマフィンが人気のカフェ「CAFE BRICCO」も併設される。
同ひろば内には、平時は休憩用ベンチとして利用し、災害時には炊き出しが可能な「かまどベンチ」がカインズで初めて設置され、地域と連携した防災拠点の役割も担う。
店舗の中2階に「くみまちコミュニティスペース」が設置され、地域住民がさまざまな活動で利用できる。平時には公民館のような役割を担い、災害時には一時的な帰宅困難者の受け入れ場所としての活用も視野に入れているという。
地元の農業生産者が育てた新鮮な野菜を販売するマーケット「くみまちマルシェ」も設置。旬の野菜や知られざる特産品など、さまざまな商品を取り揃える。吉川市産のお米「吉川のしずく」も玄米で販売される。
店舗設計は環境に配慮したもので、LED照明や再生可能エネルギーの導入を進め、ZEB Ready認証を取得している。屋上には太陽光パネルで店舗で使用する電気の約10%を創出、残り約90%の電気も再生可能エネルギーを使用して、CO2排出実質ゼロ店舗(CO2フリー店舗)を実現するという。店舗の屋上緑化、再生材の使用、低温で製造された低炭素アスファルト材を使用した駐車場など、持続可能な店舗づくりの取り組みも進めた。
所在地は埼玉県吉川市中曽根917-1。交通はJR武蔵野線吉川美南駅東口すぐ。営業時間は10時~20時。売場面積は約12,300m2。駐車台数は606台。























