ソフトバンク、ABBのロボット事業買収　総額8187億円

ソフトバンクグループは、産業用ロボットなどを手がけるスイスの大手メーカー「ABB」のロボティクス事業を総額53.75億米ドル(約8,187億円)で買収することについて、10月8日(中央ヨーロッパ時間)付でABBと最終的な契約を締結した。

買収はソフトバンクの取締役会で承認されているが、EU、中国及び米国を含む必要な規制当局の承認、その他の一般的なクロージング要件の充足を条件としている。ソフトバンクでは、買収は2026年半ばから後半に完了すると見込んでいる。

ソフトバンクでは人類の進化に貢献するASI(人工超知能)の実現を掲げている。その実現に不可欠なAIチップ、AIロボット、AIデータセンター、電力の4分野において積極的な投資を行ないながら、生成AI分野をリードする企業への投資も行なっている。

今回の買収は、こうした戦略の一環として、AIロボット事業を飛躍的に強化するもの。ABBのロボティクス事業は、高い信頼性と性能によって世界的に評価されるブランドであり、強固な販売チャネルと幅広い顧客基盤を有している。ソフトバンクによるAIをはじめとした先端分野への投資と合わせ、同ロボティクス事業はさらに成長する可能性があるという。

買収は、ABBがロボティクス事業をカーブアウト(切り出し)し、持株会社を新設。ソフトバンクは子会社を通じて持株会社の全株式を取得し、子会社化する。