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Bluesky、“インターネット標準”目指し特許の不行使を約束

分散型SNSのBlueskyは、オープンプロトコルとして開発され、サービスの根幹をなしている「ATプロトコル」の一部について、インターネット標準を目指す活動を開始している。これに関連し、他者にとってオープンで安心できる開発環境になるよう、ATプロトコルについて特許不行使の誓約(Patent Non-Aggression Pledge)を発表した。強いコミットであり、法的拘束力を持つ声明になることを意図しているという。

誓約においてBlueskyは、「現在または将来所有するソフトウェア発明に関するいかなる特許も行使しない」と記している。ただし、Blueskyや関係する第三者に対し特許侵害の請求を起こすといった“攻撃”に対しては、防御的に特許の権利を行使する。このため、特許の放棄ではなく、防御目的のみで使う「条件付きの特許不行使の約束」という形をとっている。

ATプロトコル

ATプロトコルは、Blueskyが分散型SNSの基盤として開発しているオープンプロトコル。BlueskyはこのATプロトコルに関し2件の技術文書をIETFに提出しており、標準化を目指して議論を進めていく方針。特許不行使の誓約はそうした取り組みの一環としている。

IETF(Internet Engineering Task Force、インターネット技術タスクフォース)は、インターネットの技術や標準を開発・策定する1986年発足の国際団体。TCP/IP、HTTPをはじめ、インターネットで利用される基本的なプロトコルのほとんどはIETFで標準化されている。